世界に拡がる裏千家茶道

鵬雲斎千玄室大宗匠は、ライフワークとして『一盌からピースフルネスを』を提唱し、世界を茶道行脚されてこられました。第二次世界大戦の荒廃を目のあたりにし、平和の尊さを、茶道の精神「和敬清寂」をもって 世界の人々に発信しようとの強い信念をもって渡米されたのに始まります。
1951年、初の裏千家海外支部がハワイに発会したのをはじめ、北米、中南米の主要都市に、次々と支部（現在は淡交会海外協会）と裏千家出張所が設立されました。その後、西欧、オセアニア、アジア、東欧、アフリカと全世界に茶道の普及が進められており、裏千家の海外組織と茶道人口は、年々増加しています。
国際社会において経済活動が先行した日本にとって、文化交流がいまや摩擦を軽減する重要なポイントとなっています。 各国の日本大使館、領事館において日本文化を紹介する様々な催事を催すことで相互理解と人的交流をはかっています。
その中で生活習慣から建築、芸術、哲学に至る日本文化と日本人の心を包括している茶道は欠くべからざる存在です。