「立礼台子」点前について
このほど千 宗室家元が新たに「立礼台子」点前を好まれ、考案の経緯や意図を示されましたので広報させていただきます。


高齢化社会といわれて久しい中で、茶道界も同様の傾向が見られるようになってまいりました。「歳を取って足腰が弱り、正座ができず立ち座りも困難になった」というお社中方の話を聞くにつれ、何かをしなくてはならないとあれこれ考えておりました。
私自身、この初夏にふくらはぎと膝を痛め、立ち座りさえ困難な日が続きました。5か月間治療を続け、9月の末にようやく短時間の正座が可能になりましたが、正座もお稽古もできないというのは本当に辛いことでした。
そのような体験から、足腰の弱られた方でも台子の稽古が出来るようにしなくてはならないと思い立ち、このたび「立礼台子」を好み、平安神宮献茶式で使い初めをいたしました。作成は岩木秀斎に依頼し、稽古用としては淡交社扱いで普及版を考えております。「真之行」「大圓之真」を稽古することも可能ですが、今のところ風炉点前のみの扱いといたします。
時代が私の背中を押し、「立礼台子」が誕生しました。 大方の皆さまのご理解の程よろしくお願いいたします。
千 宗 室