茶業と茶道文化の継承のために
近年の茶道用抹茶の品薄と価格高騰を念頭に、このほど四家元(表千家・裏千家・武者小路千家・藪内家)と茶業関係者(京都府茶業会議所・京都府茶協同組合)による共同文書を発信することとなりましたので広報させていただきます。
茶業と茶道文化の継承のために
表千家・裏千家・武者小路千家・藪内家
京都府茶業会議所
京都府茶協同組合
今般、私共は、京の地で茶の湯を守り伝えてきた各家元と宇治の茶師との長きにわたる信頼関係を基とし、茶道文化と茶業双方の一層の発展的継承に寄与するため、この共同文書を発行する運びとなりました。
昨今の世界的な抹茶ブームには目を見張るものがあります。日本の抹茶が世界の各地で広く認められておりますことは、大変喜ばしいことであります。
そのブームの中で、強い需要の煽りを受けて提供価格を超える転売が横行し、それにより、本来の茶道用の抹茶をはじめさまざまなお茶の品薄状態を招いております。この状況が長く続くことは、日本国内のお茶ばなれ、ひいては生活習慣からお茶が消えていくのではないか、と憂慮いたします。とくに子どもたちが茶道にふれ抹茶をいただく機会や家庭生活の中でさまざまなお茶を仲立ちとした団欒が失われていくことは、茶道文化の将来、茶業の未来にとって深刻な事態を招きかねません。
私共は、皆様に、日本の茶道と茶業へのご理解を一層深めていただき、単なる味覚や健康だけではなく心を満たし人と人との心を結ぶ文化として嗜んでいただくことを願ってやみません。そして、茶道茶業各所の後継者の育成が恙なく続き、美しい茶の心と茶園が末永くこの地に保たれることを念じております。
こうした状況に鑑み、私共は、定期的な相談会の場を設け、次世代へ茶道文化をどのようにして伝えていくことができるか、共に知恵を出し合って参ることといたしました。こうした茶道と茶業の相談の場は、長い茶の歴史の中でもなかったことであります。今後は、相談会の成果を京都から皆様に発信し、さらには広く関係省庁や全国の地方自治体、そして各地の茶道茶業関係団体とも連携を進めて参る所存です。
宇治茶をご愛顧いただいております皆様、そして茶の湯に親しまれる多くの皆様にこの意をご理解いただけますことを念じる次第です。
令和8年10月1日
京都府茶業会議所と京都府茶協同組合からの依頼により、以下の文書を掲載いたします。
茶道用抹茶のご注文に際して
京都府茶業会議所
京都府茶協同組合
今年の茶の市場概況は、昨年までのような品薄状態は回避され、安定的な供給が見込まれております。とはいえ、各茶舗においては、今なお予約制を中心といたしており、ご注文いただいてからお届けまでに一定の日数を要しております。
各家元のお社中の皆様、会員の皆様には、家元お好みの御茶をはじめ、さまざまな種類のお茶をご愛用いただいておりますこと、この場を借りて御礼申し上げます。
お茶会や学生茶道などで一定量以上のご入用の節には、1ヶ月前を目安にご予約いただきますとご使用日までのお届けに努めさせていただきます。皆様のご理解をお願い申しあげます。
詳しくは、各茶舗までお尋ねください。