平成30年 新春展

  茶の湯釜とその周辺
-裏千家歴代の好み物を中心に-

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鎌倉中期成立とされる『塵袋ちりぶくろ』という書物に「此ノ国ニカマヲバ湯ワカスウツハモノトス」と記されているように、釜は湯を沸かすための器物です。茶会を催すことを「釜をかける」ともいいますが、湯を沸かすという実用的な機能を担う釜は、茶の湯に必要不可欠な茶道具といえるでしょう。
本展では、特に裏千家今日庵の歴代家元が好んだ釜を中心に、釜を使用する上で欠かすことのできない風炉ふろや炉縁、炭道具なども紹介します。また、千家の祖である利休居士の出生地・堺より出土した炉壇ろだん土風炉どぶろ灰匙はいさじなどの考古資料も併せて展示します。

 
会期    平成30年1月7日(日) ― 3月4日(日)
開館時間    午前 9 時 30 分 ~ 午後 4 時 30 分(入館は午後 4 時まで)
休館日   月曜日(ただし1月8日、2月12日は開館)、2月13日(火)
入館料   一般700円、大学生400円、中高生300円、
小学生以下ならびにメンバーシップ校の方は無料、20名以上団体割引
呈茶   入館者には呈茶があり、抹茶と和菓子をお召し上がりいただいています。
(午前10時~午後4時、無料)

主な展示作品 ※作品リストはこちら

万代屋釜 与次郎作 四方口釜 宗旦好 西村九兵衛作
切合釜 大西浄玄作・
壺々紋風炉 不見斎好
7代中川浄益作
鏡釜 一燈好 大西浄元作
金箔押道安風炉 無限斎好
13代宮﨑寒雉作
常盤形鉄瓶 無限斎好
大西浄中作
達磨炭斗 六閑斎好
飛来一閑作
独楽釜敷 圓能斎好
新春展併設展「十二支集合!」

【内   容】
裏千家今日庵の初釜では、千家十職が制作した茶道具が毎年使われています。本展では、これらの道具のうち永樂善五郎が過去12年にわたって制作した十二支の水指すべてと、香合の一部を展示いたします。
迫力ある十二支それぞれの造形をお楽しみください。
※作品リストはこちら

【講演会のご案内】
平成30年2月3日(土) 午後2時~3時
演題:「湯わかし文化論-日中喫茶文化の展開の中で」
講師:伊住禮次朗(当館副館長)
会場:裏千家センター1階ホール(茶道資料館1階)
※本講演では、日本と中国で使用されてきた湯を沸かす茶道具の展開をたどり、その歴史的背景などをお話しいたします。
※事前申し込みは不要です。当日、午後1時から受付で整理券を配付します。
(お一人につき1枚)。定員40名。要入館料。


茶道資料館と表千家北山会館との連携について

 裏千家茶道資料館と表千家北山会館は特別提携を結んでおり、両館で開催される展覧会について、裏千家淡交会会員と表千家同門会会員は、会員証の提示により、相互に入館料の優待割引を受けることができます。
 年間を通じ、茶道資料館の通常展・特別展と、表千家北山会館の常設展・特別展において相互に入館料の優待割引を受けられます。
 ※会員証の提示のない場合は、優待割引を受けられませんのでご注意ください。
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