平成23年 秋

肥後松井家の名品
武家と茶

 松井家は室町幕府足利将軍家に仕え、戦国時代に松井康之(近世松井家初代)が細川藤孝に従って戦功を上げ、正保三年(1646)に八代入城以降、明治三年(1870)まで代々八代城代として居城し、細川家筆頭家老の要職を歴任した家柄です。また、康之の功績によって、豊臣秀吉から山城国などに知行地を与えられ、この所領は徳川家康にも安堵され、徳川将軍家及びに自家の代替わりには江戸に参府して将軍の御目見えを許されるという、特殊な家柄です。
康之はその武勲とともに茶人としての一面もみせ、千利休の高弟として親交が厚い間柄であったことが書状のやり取りから見えてきます。以後、代々が利休の頃の様相をみせる肥後古流の茶道を現在に至るまで伝えています。
 今回は、松井家と千家や茶の湯とのかかわりに視点を当て、松井家の出自の地でもある京都において、代々伝わってきた名品を展示いたします。

 

 
会記   平成23年 10月1日(土)~12月4日(日)
開館時間    午前 9 時 30 分~午後 4 時 30 分(入館は午後 4 時まで)
休館日   11月7日(月)のみ
入館料   単館入館券
一般1,000円、大学生600円、中高生350円
茶道資料館友の会(特別会員 無料、正会員 400円)
淡交会会員600円
小学生以下・メンバーシップ校は無料
20名以上団体割引
*同時開催 肥後松井家の名品「武家と能」(相国寺承天閣美術館)
両館共通券 一般1,500円(大学生800円、中高生500円、小学生以下無料)
呈茶   展示期間中、入館者には季節の和菓子と抹茶を一服差し上げております(10時~16時。20名以上団体の場合は要電話予約)。
主な作品 ・ 消息 千利休筆 松井康之宛  天正十九年二月十四日付
・ 消息 古田織部筆 松井康之宛  三月九日付
・ 重要文化財 墨蹟 平石如砥筆 元時代
・ 青花花蝶文扁壷 景徳鎮窯 明時代
・ 竹茶杓 一双 細川三斎作 江戸時代
・ 唐物茶壷 銘深山 豊臣秀吉拝領 元~明時代
・ 三島縄簾文水指 徳川家康拝領 朝鮮時代
・ 南蛮締切耳付水指 17世紀
・ 上野太鼓形掛花入 17世紀
・ 蕎麦茶碗 16世紀
・ 八代筒茶碗 17世紀
・ 八代耳付花入 17世紀
・ 高取茶入 17世紀
・ 志野牡丹文額皿 17世紀     ほか

展覧会期間中の催事

【講演会】

1. 記念講演会および対談 「松井家と松井文庫について」松井文庫理事長 松井葵之氏
                対談 「九州の武家」松井葵之氏、相国寺派管長 有馬賴底氏
     10月1日(土)13時30分~ 相国寺承天閣美術館 二階講堂 定員200人
   *詳細は相国寺承天閣美術館(075-241-0423)までお問合せ下さい。

2. 講演会 「松井家の茶道具」降矢哲男(茶道資料館学芸員)
                 10月29日(土)13時30分~(開場13時)
         「利休と戦国武将」筒井紘一(茶道資料館副館長)
                 11月12日(土)10時30分~(開場10時)
   ともに茶道資料館一階講堂 定員100名 聴講無料 入館料のみ
   *詳細は茶道資料館(075-431-6474)までお問合せ下さい。

【♪ マリンバコンサート ♪】
11月25日(金)開場18時・開演18時半~(約40分)
会場 裏千家センター1階講堂
出演:マリンバ奏者 通崎睦美氏、パーカッション奏者 キタタカユキ氏
(入館料のみ。1週間前までに電話予約。先着100名)
~夜間延長のお知らせ~
通常16時半で閉館のところ、コンサート当日のみ展覧会の開館時間を18時20分まで延長し、コンサート終演後も約30分開館いたします。日中お忙しい方は、コンサート日にあわせて展覧会をご鑑賞下さい。

 

[ 茶道体験コーナー ]
〈初めての方のための茶道体験〉
展覧会期間中のみ初心者の方を対象とした茶道体験コーナーを設けています。
講師による分かりやすい指導のもと、いすに座る立礼りゅうれいで点前てまえを行い、挨拶の仕方やお菓子の食べ方、お茶の点て方、飲み方を体験。展覧会での鑑賞と茶道体験を通じて日本の文化を体感してみませんか。
 ○10時、11時、13時、14時、15時から1回約1時間12名まで。
 ○1週間前迄に要電話予約 入館料のみ