令和3年 新春展

裏千家の茶室建築
-重要文化財裏千家住宅及び茶室保存修理工事竣工記念-

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令和2年夏、今日庵こんにちあん又隠ゆういんといった茶室群を含む裏千家住宅(国指定重要文化財)の保存修理工事が竣工しました。約150年ぶりに行われた大規模な修復工事は8年に及びます。 裏千家においては、千家3代宗旦が隠居する際、今日庵を構えたのが茶家としての始まりです。裏千家の代名詞でもある今日庵、そして又隠、寒雲亭かんうんていは宗旦の遺蹟として名高い茶室です。 裏千家9代不見斎の時代、天明8年(1788)に起きた天明の大火に罹災したものの、翌年には又隠や寒雲亭等が修復され、利休200年忌の茶事が執り行われています。その後、11代玄々斎の時代には大規模な増改築が行われ、現在の構造が大方完成したと考えられています。 本展では、狩野探幽筆と伝わる寒雲亭襖絵などの茶室に関係する作品や、江戸時代の屋敷図面、裏千家茶室に関する文献史料を通じてその歴史を紹介します。そして、歴代家元が敷地内の樹木を用いて制作した茶道具や、11代玄々斎の時代に庭内に存在した御庭焼などの作品展示を通して、裏千家の全容をご覧いただきます。また、今般行われた保存修理工事の様子もご紹介します。

 
会期   令和 3年1月7日(木)~3月31日(水)
【前期】1月7日(木)~2月14日(日)
【後期】2月17日(水)~3月31日(水)
※新型コロナウイルス感染症の流行状況により、会期を変更する可能性があります。
開館時間    午前 9 時 30 分 ~ 午後 4 時 30 分(入館は午後 4 時まで)
休館日   月曜日(ただし、1月11日は開館)、第1・3火曜日
入館料   一般700円、大学生400円、中高生300円
小学生以下ならびにメンバーシップ校の方は無料
呈茶   前日までの事前予約制(要別途入館料・平日限定)
一般500円、小学生以下300円、学生証提示により300円

主な展示作品 ※作品リストはこちら

「今日」 元伯宗旦筆 横物「邂逅比丘不期明日」元伯宗旦筆
寒雲亭襖絵  狩野探幽 筆
黒楽「今日庵」文字文茶碗
樂道入 作
赤茶碗  銘 三遊(御庭焼)
一如斎 作
庭梅香合  認得斎好
7代 中村宗哲 作
松茶杓  銘 長寿友
玄々斎作
銀杏茶杓  無限斎作