平成28年 春季展

文様ことはじめ
―茶道具の文様と意匠―

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日本の美術工芸品にはさまざまな文様が施されています。それらは単にわたくしたちの目を楽しませてくれるだけではなく、何かのメッセージを伝えていることが少なくありません。たとえば「梅」は、梅を愛した中国の詩人林和靖(りん なせい)や、天神として祀られる菅原道真の象徴として用いられることがあります。松や竹と組み合わせると、松竹梅としておめでたい文様にもなります。ひとつの文様であっても、幾通りもの意味をもつことは珍しいことではなく、組み合わせによって異なるメッセージを伝えることができます。
茶事茶会では、亭主は季節や迎える客のことを思い、テーマを設けて茶道具の取り合わせを考えます。客は茶事が進むにしたがって使われる茶道具から、少しずつ茶事のテーマを推しはかります。その際、茶道具に施された文様は、亭主の意図を解き明かす糸口のひとつとなります。文様のもつ意味を読み解くには、幅広い知識が必要ですが、それだけに奥深く楽しみのつきない世界といえます。
本展では、文様や意匠のうち、草花、樹木、動物、天象など茶道具によく見られるものを取り上げ、あわせてその意味もわかりやすくご紹介します。

 
会期   平成28年9月22日(木・祝) -  12月11日(日)
※会期中展示替えを行います
開館時間    午前 9 時 30 分 ~ 午後 4 時 30 分(入館は午後 4 時まで)
休館日   月曜日(但し、祝日は開館)、10月11日(火)、11月1日(火)・2日(水)
共済   京都新聞
後援    京都府、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会、京都市内博物館施設連絡協議会
入館料   一般1000円、大学生600円、中高生350円
小学生以下ならびにメンバーシップ校の方は無料、20名以上団体割引
呈茶   入館者には呈茶があり、抹茶と和菓子をお召し上がりいただいています。
(午前10時~午後4時、無料)

主な展示作品

【梅】
 
梅月棗 裏千家14代無限斎好
11代中村宗哲・14代飛来一閑作
【梅】
 
利休梅朱絵溜塗大棗
三千家好 利休四百年遠忌記念
12代中村宗哲作
【つぼつぼ】
 
利休梅ツボツボ波文色絵茶碗

三千家好 利休四百年遠忌記念
永楽即全作
【蔦の細道】
 
蔦の細道火入 裏千家13代圓能斎好

雪輪香合 裏千家13代圓能斎好/七宝文茶器 裏千家14代無限斎好 久世久宝作/
   宝尽末広棗 裏千家14代無限斎好 14代飛来一閑作/献上柳黒中棗 裏千家15代鵬雲斎好/
   桐木地菊置上中棗     他約80点。

 

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