裏千家の茶室建築
-重要文化財裏千家住宅及び茶室保存修理工事竣工記念-

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令和2年夏、今日庵や又隠といった茶室群を含む裏千家住宅(国指定重要文化財)の保存修理工事が竣工しました。約150年ぶりに行われた大規模な修復工事は8年に及びます。 裏千家においては、千家3代宗旦が隠居する際、今日庵を構えたのが茶家としての始まりです。裏千家の代名詞でもある今日庵、そして又隠、寒雲亭は宗旦の遺蹟として名高い茶室です。 裏千家9代不見斎の時代、天明8年(1788)に起きた天明の大火に罹災したものの、翌年には又隠や寒雲亭等が修復され、利休200年忌の茶事が執り行われています。その後、11代玄々斎の時代には大規模な増改築が行われ、現在の構造が大方完成したと考えられています。 本展では、狩野探幽筆と伝わる寒雲亭襖絵などの茶室に関係する作品や、江戸時代の屋敷図面、裏千家茶室に関する文献史料を通じてその歴史を紹介します。そして、歴代家元が敷地内の樹木を用いて制作した茶道具や、11代玄々斎の時代に庭内に存在した御庭焼などの作品展示を通して、裏千家の全容をご覧いただきます。また、今般行われた保存修理工事の様子もご紹介します。
主な展示作品 ※作品リストはこちら
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![]() 樂道入 作 |
![]() 一如斎 作 |
![]() 7代 中村宗哲 作 |
![]() 玄々斎作 |
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