講演会「茶の湯と炭」
受付は終了いたしました

令和6年新春展「炭道具-美味しい一碗を-」の関連イベントとして、「茶の湯と炭」をテーマに講演会を開催します。
世界でも類を見ない極めて良質な日本の炭は、茶の湯により高度に洗練されました。茶の湯の炭としてとくに名高い「池田炭」。その名は、製品が交易地の池田を経由して諸国へ運ばれたことに由来します。池田に集積された炭の主な産地は、奥能勢といわれる地域で、現在の大阪・能勢町も含まれます。
現在、この地で炭焼きの継承と里山の保全活動を行う小谷義隆氏を講師に迎え、炭の歴史や製造過程についてお話しいただきます。また、当館顧問・筒井紘一が、炭手前の成立とその展開について解説します。さらに、作り手と使い手、それぞれの立場から捉えた茶の湯の炭について、対談を交えてお話しいただきます。

小谷 義隆
合同会社能勢さとやま創造館 代表 / 菊炭師
1962年生まれ
2006年3月 能勢町役場退職
2006年5月 合同会社能勢さとやま創造館 設立
炭焼師(菊炭師)となる
役場奉職時代、まちづくりに関する部署で町の活性化策に思いを巡らしていたところ、父・小谷安義の取組む炭焼きの中の菊炭の魅力に取りつかれ、炭焼きの道に入る。能勢さとやま創造館では、炭焼きをはじめとした日本人の知恵を現代に活かす方法を創造し、それらを継承・発展させる活動を行う。

筒井 紘一
茶道資料館 顧問
1940年9月24日 福岡県生まれ。
早稲田大学文学部東洋哲学科卒業。同大学院研究科修士課程日本文学専攻修了。文学博士
一般財団法人今日庵茶道資料館顧問、京都府立大学客員教授 『茶書の研究―数寄風流の成立と展開』(淡交社)をはじめ著書多数。