レッスン風景

からすま京都ホテル教室


レッスン風景7

 いよいよ今日は最後の日になりました。最後のお稽古は、お濃茶を体験した後、許状をいただきました。この半年間、お茶のお稽古を通じて、お軸、禅語、お花、花入など様々なことも学ばせていただきました。
 また、季節ごとの習わしや節句についても教えていただき、改めて茶道の奥深さを感じました。日常生活の中で、少し立ち止まってこのような時間が持てたことに、感謝いたします。

 先生のきれいなお点前に目が奪われていましたが、お濃茶に使用するお抹茶の量にも驚きました。お濃茶は、今までいただいてきた薄茶とは、全く違った味わいで、茶葉のエネルギーをいただく感じがして、貴重な体験をさせていただきました。
 最後のお菓子は「えくぼ」です。かわいらしい見た目で、とてもおいしくいただきました。

 この半年間、初回から笑顔が絶えないとても楽しいお稽古でした。先生方のおかげで、毎週のお稽古日がとても楽しく、皆さん無事に許状をいただくことが出来たのは、温かいご指導のおかげと感謝いたします。これからも、少しずつできる範囲で、茶道のお稽古を続けていきたいと思います。本当にありがとうございました。


レッスン風景6

 あっという間にあと1ヶ月になってしまい、いよいよお稽古も後半になってきたことを実感しました。
 2種類の棚を使用したお稽古が始まりました。基本のお点前は同じですが、新しい所作や使用するお道具の違いや柄杓の向きなど、棚によっての違いも教えていただきました。以前は、新しいことを覚えるのは難しいと感じましたが、日常とは離れて、ただ目の前のことに集中できる時間はとても貴重で、新しいことを学べるのが楽しかったです。

 床の間についても教えていただきました。お軸、お花の取り合わせなど点前以外のこともとても勉強になり、お話を伺うたびに茶道の深さに感心します。使用するお道具や軸、花などで季節だけでなくお客様に対する敬意やおもてなしを演出されているのは、知れば知るほど奥が深くて、日本の文化の素晴らしさを改めて感じました。
 お軸は、丸が書かれた「円相」です。禅の究極の姿を現しているそうです。世界の全体を表し、悟りや真理を象徴的にあらわしているとのこと。シンプルな円は、見る人によって感じ方が違うので、自分の心をうつす窓ということでした。私にとっては、茶道のお稽古は修行すればするほど角が取れて丸くなっていくけど、終わりがない道のように感じました。
 別の日のお軸は「一啜洗心腑」。どうぞ一服、日常を忘れてこの時間はゆっくり過ごしてくださいという意味の言葉とともに、茶碗の絵、右上の印は茶筅でとてもかわいらしいお軸でした。
 いつか私も、誰かに喜んでいただけるようなお茶を点てられるようになりたいと思いました。

 9月9日の重陽の節句の日のお菓子は「きせ綿」という銘で綿をかけた菊を表しているそうです。葛の下には、ピンクの餡で菊の花が形とられており、とてもきれいなお菓子でした。菊の花は、その香りが邪気を払うため重陽には菊の花びらを浮かべた菊酒を飲んだり、前の日に菊の花に綿をかぶせて、次の朝にその香りと露を含んだ綿で体をふくと長生きができるという風習があるそうです。
 別の日は「鳴子」。今ではほとんど見ることはなくなりましたが、木の板に竹の管や木棒を付けて音を出し、田んぼに来る雀などの被害を防ぐための農具だそうです。とても秋らしいお菓子でした。

 コロナの影響で、途中にお休みがありましたが、いろいろな配慮をしていただきとても中身の濃いお稽古でした。あっという間で寂しい限りですが、安全に回を重ねてこられたことに感謝したします。
 始めたころは、正座に悪戦苦闘しお点前ができるか不安のほうが大きく、次に何をするのか先生の導きを聞かないとなかなか進めませんでしたが、自分で流れがわかってくると、お点前を楽しむ余裕も少し出てきました。まだまだ先は長くて、スタートラインに立てたばかりですが、向かっていく方向が見えてきたような気がします。


レッスン風景5

 柄杓の扱いが始まりました。
 新しい所作が増えることに不安を覚えながら、今までのことを思い出し今日のお稽古にも力が入ります。

 まず先生の流れるようなお点前を拝見させていただきました。「今まで学んできた盆略点前と同じところも多いので」といわれましたが、頭の中はプチパニックです。ひとつずつ動きを丁寧に教えていただき、安心しました。柄杓の扱いが増えると一気に茶道のお点前をしている感じが出てきました。覚えることが多いですが、お茶と向き合える時間は、普段の忙しさを忘れて集中することが出来ます。とても貴重で、大切な時間を過ごせることに感謝です。

 棗・茶杓の拝見では、普段使わないような丁寧な言い回しに舌をかみそうになりながら、道具一つ一つにも心をこめる日本の文化に改めて感心しました。
 毎回ですが、所作を習得するだけでなく、軸・花・焼き物などについても教えていただき、毎回学ぶことが多く茶道の奥深さにあらためて感動です。
 軸は、「一口吸尽西江水(いっくに きゅうじんす せいこうの みず)」弟子が先生に悟りを開くにはどうすればいいのかと聞いた時の答えだそうです「一口に西江の水を飲みほしたら教えてあげよう」悟りの境地とは、そういうことだそうです。簡単には悟ることはできないからこそ、修行が大切。お稽古も頑張ろうと思いました。


レッスン風景4

 7月に入り、外では祇園祭のお囃子の音が聞こえてくるようになりました。本来であれば、教室があるホテルの周りは多くの人でにぎわっているはずですが、コロナの影響で今年の巡行はありません。しかし、鉾立のみが行われ、来る途中に2年ぶりとなる鉾の様子を楽しんだ後教室にきてみると、茶碗にも鉾が描かれており、自然と気分が高まりました。
 一緒に学ぶ受講者の方は、年齢もおかれた環境も全く違いますが、この教室には、小学生の方もおられます。毎回とても楽しく、刺激になり、私も頑張ろうという気持ちになります。

 仕事終わりにあわただしく参加するときも、茶室に入るときには、気持ちと姿勢を今一度ただすようにしたら、お軸を楽しむ余裕も少し出てきました。写真(左)のお軸は、「行雲流水(こううんりゅうすい)」字の通り、ただよう雲とながれる水。何にもとらわれず、自然に流れてゆく様を表しているとのこと。当たり前のことが自然に流れていく。何事にも執着せず、自然の成り行きに身を任せることを意味しているそうです。お花は、桔梗と糊空木、縞ススキです。  
 写真(右)のお軸は、「竹為君葉々起清風(たけ きみがために ようようせいふうをおこす)」と書いてあるそうです。字のようで、絵にも見え、とてもインパクトのあるものでした。とても芸術的な印象を受けました。あなたの為に竹の葉がさらさらと鳴り、さわやかな風を生み送ってくれる。という意味だそうです。蒸し暑い夏の空気が、一瞬で竹林の中に吹き抜けるさわやかな空気に変わった気がしました。    
 軸は空間を演出するための装飾の役割だけではなく、客を迎える亭主の想いも込められているそうなので、それを紐解いていくプロセスも楽しいです。

 受講する前は、点前作法を覚えることばかり気にかけていましたが、回数を重ねるにつれ、一つ一つの動きの丁寧さに気を付けるようになってきました。大切なお客様をもてなすために連綿と受け継がれている所作を少しずつ習得できることがとてもうれしく思います。
 また、行う所作自体は毎回同じはずですが、目にも心にも季節感を感じることで、見える景色は毎回違うように感じます。いつも先生のお話を聞くのも楽しみですが、さりげない演出の中にお客をもてなす気持ちをこめてあることに、日本の文化の奥深さを感じます。
 七夕の時季にはブルーの上に金箔が散りばめられ、食べるのがもったいないぐらいきれいなお菓子やかわいい金魚があしらわれたお菓子をいただけるので、お菓子は毎回お稽古の楽しみのひとつです。


レッスン風景3

 緊急事態宣言による影響で、残念ながら約2か月近く教室がお休みになり、久しぶりに点てたお茶はあまり上手く点てられませんでしたが、こうして皆さんと一緒に学べること、お茶がいただけることに感謝です。
 まだ、心配な状況ですが、この教室にきている間は、とても心が癒されます。いつも和気あいあいとした雰囲気の中で、とても楽しく、先生方はいろんな質問にも丁寧にお答えくださり、毎回学ぶことが多くあります。

 毎回お点前が少しずつ出来るようになることは、とても楽しいのはもちろんですが、それ以外にも、新しい言葉やお花に出会えることも楽しみのひとつです。
 お軸は、「平常心是道(びょうじょうしんこれどう)」ふだんの心こそが道である。との意味だそうです。このコロナの状況で、様々なことが普段とは違って、うまくいかないこともある時に特に心に刺さりました。またひとつ良い言葉に出会えたことに今日も感謝です。

 そんな軸と一緒にあったのは、とても優しい印象のホタルブクロと山アジサイ。山アジサイはあまり見たことがなかったのですが、とても控えめで、でもよく見ると紫陽花そのもの。思わず、しばらく見つめてしまいました。
 お菓子は、薄いピンクが優しい印象のお菓子でした。かわいい撫子に心が癒されます。名の通り、愛らしく、撫でるようにしてかわいがる子というところから名がついたそうです。茶道のお稽古を通じて、大和撫子のような女性になりたいなと思いながら、おいしくいただきました。


レッスン風景2

 とても和やかな雰囲気の中、先生より軸・お花の説明をいただきました。点前作法だけでなく、こうした禅語のお話を聞くのもとても勉強になります。
 お花は、都忘れと山梨。決して派手ではないのですが、山梨の生き生きとした緑の葉と都忘れの紫が、竹の花入と相まってとても存在感があり、ここでも春を感じます。
 紫といえば、古都を象徴する京都の色であり、都忘れの花言葉は「しばしの憩い」。とても癒されました。
 茶道では、「花は野にあるように」と大切に花を入れるそうです。
 このシンプルなしつらえの中に、季節感だけでなく様々な思いがあることに感動です。

 帛紗捌きや、棗、茶杓の清め方などの復習をしました。まだまだぎこちないことの方が多いですが、二人の先生が根気よく教えてくださり、少しずつ手がスムーズに動くようになったように感じます。
 また、先生の盆略点前のデモンストレーションを見させていただきました。所作の美しさに見とれてしまいましたが、今、割り稽古でしていることが、見事につながり、これから頑張ろうという前向きな気持ちになりました。
 毎回とても楽しみなお菓子ですが、今回のお菓子は、蹴上のつつじを表しているそうです。春を感じるだけでなく、仕事終わりに参加している私にとっては、目にも口にもとても楽しいひと時です。
 少しずつ自分でできることも増えていき、これからのお稽古がますます楽しみです。


レッスン風景1

 初回、緊張しながら参加させていただきました。
 ご一緒させていただいたのは、小学生のお子さん、男性の方もおられ、これからがとても楽しみです。
 まず初めに自己紹介、持ち物の確認、お辞儀の練習をしました。その後、先生に点てていただいたお抹茶と一緒にとても春らしいお菓子「春霞」をいただきました。これからこの様に綺麗で、美味しいお抹茶が点てられるように頑張っていきたいと改めて思いました。

 その後、歩き方や茶室への入り方など練習しましたが、普段何気なく行っていたことを反省するとともに、先生の襖の開け方や足の運び方がとても丁寧で無駄がなく洗練されていることに、とても関心いたしました。頭で考えれば考えるほど、ぎこちなさが出てしまい、これからこの様な美しい所作を身につけたいと思いました。
 軸・お花を拝見し、先生から説明を受けました。本日の軸は「無事」。この言葉は普段から何気なく使いますが、禅語としての「無事」には、「ありのまま、そのままでいいではないか」ということもあるそうです。また、この時期なので、無事に最後まで過ごせるようにという思いも込められたそうです。
 花は、開講初日のお祝いの意味も込めて、紅白にし、花入は祝杯の意味も込めた徳利とのことでした。

 茶道は、総合芸術だと聞いたことがありましたがお稽古を通してその奥深さを感じました。一緒に集う空間に、様々な思いが表現されていて、とても特別な時間になりました。初回は学ぶことが多く、あっという間に過ぎてしまいましたが、これからも皆さんと一緒に頑張りたいと思います。


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