レッスン風景

ホテルニューオータニ幕張教室


レッスン風景6

 9月のお稽古は2回でした。
 最終回はお茶会をおこなう予定となっており、お稽古は、お点前をする人、お運びをする人、お客役を決め、お茶会当日を想定してお稽古をしました。
 お点前は、教室の参加者で話し合い、黒一点のMさんにお願いをしました。Mさんは大変緊張しており、周りでみている私たちにも緊張が伝染して、お点前の見学中は落ち着かないような気持になってしまいました。Mさんはお茶会の練習が終わった後も先生に特訓をつけていただいており、「不安だ」という内容をこぼしておりました。

 最終日は千葉県支部の中山幹事長に許状をいただき、皆でお茶会をするという流れです。
 最初に許状をいただく際の礼儀作法を教えていただき、許状の授与が始まりました。許状の授与は一人ずつ行われます。名前を呼ばれたら先生の前へ行き、正座した両脇に手をつき、頭を少し下げた状態で許状が読み上げられるのを拝聴します。
 1人、また1人と許状をいただくのを、「本当に最後なんだなあ」と少し寂しい気持ちで見守りました。

 無事許状の授与が終わりますと、ついにお茶会が始まりました。
 いつもと違い、みんな少し緊張した面持ちでお茶席へ入っていきました。
 私は、お運び役でしたので客席には入りませんでしたが、いつもと雰囲気が違うのが感じ取れました。
 お菓子の取り回しが終わり、いよいよMさんのお点前が始まりました。
 Mさんは開始前まで大変緊張し不安げな様子でしたが、特訓の成果を十分に発揮し、無事お点前を終えておりました。

 このお茶会で「初心者のための茶道教室」は全て終わりました。20回は長いようであっという間で、もう終わってしまうのかという寂しさとやり終えた達成感を感じました。
 「一期一会」この出会いを大切にしましょうと先生はおっしゃっておりました。
 この教室で出会えた素晴らしい方々との縁を大切にし、これからも茶道で学んだことを活かしていきたいと思います。


レッスン風景5

 8月のお稽古は濃茶のお客の作法を学びました。
 濃茶は今までお稽古に使用していた和室ではなく茶室にておこないました。
 茶室に入る躙り口は小さく、最初はどのように入ってよいのか皆戸惑ってしまいました。
 お菓子は縁高という重箱のような箱に入っており、正客から順にお菓子を取り回します。上の箱から順にとるのかと思いきや、下の箱に入っているお菓子から順に取っていきます。お菓子は花の形の練りきりで、かわいい見た目も私たちを楽しませてくれます。

 濃茶は先生方が練ってくださり、私たち受講生は飲み方を学びます。濃茶は字の通り大変濃いお茶です。飲み慣れない濃茶に初めは驚きました。ドロッとしており、今まで飲んだことのないお茶の味でした。
 先生方は美味しいとおっしゃっているのですが、私が濃茶の美味しさを理解できるようになるのはまだ先だろうと思いました。濃茶の作法では、3人で1つの碗のお茶を飲みまわします。1人につき3口分を飲み、3人で飲み切ります。次の人の分を考え、ほどよい量を飲むのは難しく、自分が飲みすぎなのかどうかわからなくなってしまいました。慣れていくとわかるようになるのだろうと思います。

 いつもはわいわいと明るい雰囲気のお稽古ですが、茶室の雰囲気のせいか自然と姿勢が正され、いつもと違った雰囲気で稽古に臨めました。濃茶のお稽古は1度だけだったので、機会があればお点前や他の作法も学びたいです。


レッスン風景4

 7月のお稽古では「花月」のお稽古をしました。
 「花月」には「花」「月」「一」「二」「三」が描かれた小さな木の札を使用します。
 紙で折った入れ物(折据)に、描かれている絵や数字がわからないよう裏返した状態で札を入れ、順に札を引いていきます。そして一斉に自分たちの札を見て、「花」の札を引いた人が亭主、「月」を引いた人が主客となります。主客の後から数字の小さい順に席入します。いつもと座る場所や動き方が異なるため、足運びなどは難しかったのですが、そこは先生方がしっかりフォローをしてくださいました。

 花月はお点前をする人やお客、次のお点前をする人を札を引いて決めたりと、ゲームのようでした。何の札なのか裏返すまでわからないというのは大変どきどきしますし、運任せなので「また私だ!」「なぜか当たらない!」と皆わいわいと楽しくお稽古をしました。
 茶道というのは、「真面目」に取り組むものというイメージを勝手に抱いておりましたが、真面目に茶道に向き合いつつも遊び心は忘れない、大変親しみやすいものだなと感じました。
 お菓子は「涼観水」。ライムとレモンの羊羹で、中には鮎が泳いでいます。
 見た目も涼しく、夏にピッタリのお菓子でした。


レッスン風景3

 6月のお稽古は釜と柄杓を使った薄茶点前です。盆略点前に少し慣れてきたタイミングで加わった新たな道具に、私はパニックを起こしてしまいました。柄杓の使い方は、お湯を汲む場合、水を汲む場合などで異なります。道具を清めるために湯を汲んだ後は「置き柄杓」、お茶を点てるためのお湯を汲んだ後は「切り柄杓」、水を汲んだ後は「引き柄杓」。流れ稽古をしながら「次は○○柄杓です」と言われても最初はそれが何を示すのか思い出せずにフリーズしてしまうことばかりでした。しかし、練習の回数を重ねていく毎に覚えることができ、大まかな流れはできるようになりました。

 今回私を大混乱させた柄杓の作法ですが、きれいにできるとお点前にメリハリができ、大変かっこよく感じます。先生方の柄杓を扱う手つきや凛とした姿勢は美しいです。私の手つきは危ういため、かなりの練習は必要でしょうが、頑張りたいと思います。

 そして6月末には「棚」を使ったお点前が始まりました。教室に入り、見慣れない物体に「あれが棚か!」と1人で納得するとともに「今までとお点前が大きく変わるのだろうか」という不安がよぎりました。お点前の流れを覚えてきたとはいえ、まだまだ完璧とは言えません。それなのに新しいお点前ができるのか、と自問自答すること数分。いざお稽古が始まると、基本的な流れや動きは大きく変わらず、細かい点が変わるだけでした。

 写真右ではお釜と水指、丸卓の上に柄杓と蓋置が飾られています。蓋置は青い陶器の「三人形」の形でした。3人が手を繋いでいます。

 茶道を始めて気づいたのは「無駄な動きがない」「基本は変わらない」という点です。始める前はゆったりとした動作で動きが多いようなイメージを持っていましたが、茶碗を持つ手の動きや道具の扱い方は無駄がありませんでした。同様に、帛紗の捌き方や棗の清め方なども基本は変わらず、お点前の種類や使う道具に合わせて動きを変えていました。そのため、新たに始まった「棚」を使ったお点前も、なんとかおこなうことができました。

 お菓子は「紫陽花」。白餡を2色のようかんで包んでありました。あまりの可愛さに食べるのがもったいなくて躊躇しました。「薯蕷饅頭」はやまいもが生地に練りこまれているお饅頭で、生地が普通のお饅頭よりもしっとりしていました。お稽古中は初めてのお饅頭登場にどう食べるのが正しいかわからず、おろおろしてしまいました。素手でいただいてもいいのだとか。美味しかったです。

 「水無月」は京都では6月30日に食べるお菓子だそうです。ういろうの上に小豆がのっていました。1年の折り返しに食べて残りの半年の無病息災を祈願するとか。もっちりとしたういろうと、しっかりしたあずきの粒感が感じられるお菓子でした。

 左のお軸は「遠山無限碧層々」。青々とした山並みがどこまでも遠くまで連なっている様子を表しているそうです。右のお軸は「なすび」。なすびが棗になりたかったけれども、軸になったという内容だとか。縁起物なうえにとってもかわいい画賛でした。

 6月も終わり、コースも残り半分となりました。あっという間に時間が過ぎており、大変驚きます。 1回のお稽古を大切にし、最後まで頑張りたいと思います。


レッスン風景2

 5月から『盆略点前』の稽古が始まりました。前回までに教えていただいた内容を繋げ、1人でお点前をする練習です。これまでは、帛紗の捌き方や道具の清め方などの割り稽古でしたが、今回は入室方法から退室まですべて通しで行いました。まず、お客様へお菓子をお出しする、戸を開けて総礼をおこなう、そしてお点前、といった流れで稽古はおこなわれました。

 すべて通しということで、今回は新たに足運びも学びました。茶道では、足運びにもルールがあり、入室は右足、退室は左足で畳の縁を越えます。慣れない足運びは大変ぎこちなくなってしまいましたが、数回おこなうとだいぶスムーズにおこなえるようになりました。

 そして肝心のお点前は次に何をするのかわからず手が止まることも多くありました。するとすぐ『こうするのよ』と先生方が優しくフォローをしてくださいましたので、通してのお点前も無事終えることができました。幕張教室は、受講生8人が3ヶ所に分かれ、それぞれに先生方がついてくださる形式でお稽古をしております。

 初めてのお点前の稽古は全く上手くできませんでした。しかし、茶道(お点前など)をやり始めたという実感が湧き、とても楽しくお稽古ができました。次回以降も精進したく思います。

 『古今無二路』と書かれてます。簡単に言えば自分が進む道は1つという意味があるそうです。お軸とお花もこの教室の楽しみの1つですね。


レッスン風景1

 4月17日、いよいよ茶道教室が開講しました。 まずは先生方のご挨拶と私たち生徒の自己紹介から始まりました。茶道に興味を持ったきっかけは各々異なり、学生 生から大人まで様々な方が集まっておりました。初対面ということもあり、皆緊張しながらお稽古が始まりました。

 初回の稽古は『礼の作法』、『席入りの仕方』などの基本を教わりました。お稽古中は、茶道の空間にいるからか自然と『姿勢を良くしよう』、『所作に気をつけよう』という気持ちになり、ほどよい緊張感を持つことができました。

 そしてお稽古中、最も私を苦しめたのは正座でした。慣れない正座にすぐに足が痺れてしまい、座布団を使わせていただきました。他の皆さんも同じように足が痺れており、早く正座に慣れたいと笑い合い、和やかな雰囲気でのお稽古となりました。

 お稽古の最後には薄茶とお菓子をいただきました。仕事帰りでお腹が空いていたため、お菓子の甘さとおいしいお茶が身体に染み渡りました。皆さんも『美味しい』と顔を綻ばせており、楽しくお茶とお菓子を頂戴しました。そうして2時間はあっという間に過ぎてしまいました。次回のお稽古がとても楽しみです。

 左はお軸とお花の写真です。右はお軸とお花の拝見方法を教わってる写真です。入室から床の間までの歩き方など、丁寧にご指導いただきました。

 お菓子のとり方を教わっている写真です。この日は可愛らしい水仙の練りきりでした。


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