令和6年甲辰歳 今日庵初釜式

宗家暦

 1月7日(日)、宗家において令和6年甲辰(きのえたつ)歳の今日庵初釜式が始まりました。

 式場となった平成茶室「聴風の間」の床には、元伯宗旦筆の龍虎が掛けられ、仙叟作利休端之坊写の竹二重切花入に曙椿と鶯神楽、青竹に結柳、春日台に神鈴が飾られました。また、点前座の点茶盤には坐忘斎家元好みの皆具が据えられ、賀客方を迎えました。

 千 宗室家元、千 玄室大宗匠が新年の挨拶をされ、玄々斎好みの菓子・菱葩(ひしはなびら)が賀客方に振る舞われました。第一席には千 宗左表千家家元、千 宗守武者小路千家家元、西脇隆俊京都府知事、門川大作京都市長、都倉俊一文化庁長官、今日庵老分などが席入りされ、家元が各服点にて濃茶を練られ、伊住宗陽様が正客へ取り次がれました。

 その後、金剛流宗家の金剛永謹師による謡曲「四海波」が披露され、式場は厳かな中にも祝意に満たされました。

 薄茶席は平成茶室2階「看月の間」に設けられ、千 宗史若宗匠、千 容子家元夫人、伊住弘美様、伊住宗禮様がもてなしをされ、今年の干支にまつわる銘や意匠など新春の趣向にて一碗が呈されました。

 今日庵初釜式は、京都において12日までの6日間、西日本の裏千家社中はじめ約2,200名が出席される予定です。また、今日庵東京初釜式は1月16日から19日までの4日間、裏千家東京道場で催され、東日本の裏千家社中はじめ約1,700名の予定です。
 なお、今回の宗家初釜式は、能登半島地震の被災者への支援のため募金箱を設置して執り行われました。皆さまから寄せられた義援金は初釜式終了後に、被災地へお送りさせていただきます。