千 玄室 大宗匠 好古園開園30周年記念講演

講演会

令和4年4月23日(土)、兵庫県の姫路城西御屋敷跡庭園 好古園が開園30周年を迎えたことを記念し、千 玄室大宗匠が「好古園 双樹庵とともに」と題して記念講演をされました。
 好古園は平成4年4月に開園。世界文化遺産・国宝 姫路城を借景として、姫路市制100周年を記念して造営された池泉回遊式の日本庭園です。園内にある「双樹庵」は、大宗匠の設計・監修により京都の数寄屋大工が技術の粋を傾けた本格的な茶室で、姫路城天守閣に向かって建てられています。23日(土)・24日(日)の2日間にわたって記念茶会が開催され、淡交会姫路支部連合会(清元秀泰会長)が茶席を担当し、万全の感染予防対策が講じられた中で参加者に一碗が呈されました。

茶席後の記念式典は、昨秋オープンしたアクリエ姫路にて開催。清元秀泰 姫路市長(淡交会姫路支部連合会会長・播磨支部顧問)による主催者挨拶、姫路市議会議長の萩原唯典氏(同連合会顧問・播磨青年部監事)、環境大臣の山口 壯氏(西播磨支部副支部長)、衆議院議員の松本剛明氏(播磨支部支部長)による来賓祝辞等の後、大宗匠が登壇。冒頭、「環境問題は政治家が考えるだけではなく、今や民間レベルで考える重要な問題です」と問題提起されました。また、昨今のウクライナ情勢を憂い、「利休居士は、単なる飲み物であったお茶に『道』を付けることにより、さりげないやさしさや謙虚な心を教えました。お茶室では間を空けながらも情を分かち合うことで一体感を生み出します。皆様もお茶の心をもって、和やかな、穏やかな世の中になるよう心掛けください」と結ばれました。