唐招提寺献茶式

献茶式

―伊住宗陽様奉仕―

 令和4年9月10日(土)、奈良市の唐招提寺において、千 宗室家元のご名代、伊住宗陽様奉仕による献茶式が執り行われました。

 同寺は南都六宗の一つである律宗の総本山です。唐から来日した鑑真和上が、天武天皇の皇子・新田部親王の旧宅地を朝廷より下賜され、天平宝字3年(759)に修行道場を開いたことに起源します。奈良時代建立の金堂や講堂の他、ご本尊の盧遮那仏(るしゃなぶつ)坐像、鑑真和上坐像など多数の国宝を有し、ユネスコの世界遺産に登録されています。例年、中秋の名月の日には和上とともに名月をめでる「観月讃仏会」法要が営まれ、これに合わせて同寺での献茶式は夕刻から厳修されます。

 午後6時、宗陽様は、約7年にわたる保存修理が無事竣工した御影堂に進み、点前座に着座。濃茶二碗を謹点し、ご本尊と名月に捧げられました。