―千 宗室家元奉仕―

令和5年10月5日(木)、宮城県塩竈市の塩竈神社において、千 宗室家元奉仕による献茶式が執り行われました。

　同社は陸奥国一之宮の社格を持ち、創建年代は明らかではありませんが、起源は奈良時代以前に遡るとされます。別宮に主祭神である鹽しお土つち老お翁ぢの神かみ、左右宮には武たけ甕みか槌づちの神かみと経津ふつ主ぬしの神かみの三神がお祀りされています。古くから東北鎮護・海上守護の神として朝廷や時の権力者をはじめ庶民からも崇敬されてきました。社殿は伊達家四代藩主綱村公から五代吉村公の二代にわたり造営されたもので、重要文化財に指定されています。

　午前10時、家元は左右宮拝殿に入り、点前座に着座。神職・関係者らが見守る中、濃茶と薄茶を謹点し、三柱のご祭神に捧げられました。

　献茶式に際して、斎館に佐藤宗寿氏（宮城支部参与)担当の濃茶席、大講堂に松本宗眞氏（淡交会宮城支部)担当の薄茶席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。