千 宗史若宗匠、即翁新座敷茶室竣工記念披露茶会に出席
令和7年9月7日(日)、山梨県韮崎市の韮崎大村記念公園で「即翁新座敷茶室」の竣工を記念した披露茶会が開催され、千 宗史若宗匠が出席されました。

同茶室は株式会社荏原製作所の創業者であり数寄者としても知られる畠山一清(即翁、1881~1971)の屋敷内(東京都港区)に、昭和27年頃に建築されたものです。もともと地階付きの木造平屋で七畳半の本席に四畳の次の間が続き、敷地の高台の端に張り出すように建てられていました。

即翁の屋敷は現在、荏原 畠山美術館(旧 畠山記念館)として利用されており、平成31年3月から始まった改修工事に伴い、同茶室は解体予定でしたが、即翁の茶友・小林一三が韮崎市出身であることにちなみ、韮崎大村記念公園内に移築する運びとなりました。令和5年5月、解体後の部材の状態で韮崎市の有形文化財に指定され、令和7年3月に移築再建が完了しました。
同公園は、韮崎市出身のノーベル生理学・医学賞受賞者である大村 智氏を顕彰する韮崎大村財団により整備が進められており、このたびの記念茶会は大村氏が主催し、淡交会山梨支部の協力により開催されました。

午前9時30分、若宗匠は前田東一荏原 畠山記念文化財団理事長、内藤久夫韮崎市長、淡交会山梨支部 髙野孫左ヱ門支部長らとともに席入り。鵬雲斎宗匠の「三歳翁百才童子」が掛かる本席にて、席主の大村氏の説明に耳を傾けながら山梨支部による心尽くしの一碗を楽しまれました。

終了後、若宗匠は、大村氏の生家・螢雪寮と回遊式庭園・創新苑を訪れ、大村氏の解説のもと韮崎大村美術館と大村智記念館を見学されました。

