「想像ひろがる京の茶の湯」イベント

その他

 令和4年12月11日(日)、NHK京都放送局8Kプラザ(京都市中京区)において「想像ひろがる京の茶の湯」イベントが2部構成で開催されました。
 第1部では落語家の桂 紅雀氏と松井宗豊今日庵業躰によるトークを中心に落語の高座と茶道デモンストレーションが行われました。また、第2部では裏千家学生茶道研究会に所属する同志社大学茶道部、京都産業大学茶道研究部、立命館大学茶道研究部によるオンライン茶会が行われました。
 このイベントは、今年、開局90周年を迎えたNHK京都放送局が、裏千家の参画のもと、茶の湯の魅力を発信する目的で開催したものです。第2部は茶道部の学生から「コロナ禍でなかなか他大学との交流が行えない」という声を受け、企画したものです。

◯第1部 茶の湯×落語 ~ふたつの日本文化に通ずる想像力~

デモンストレーション

 第1部では、紅雀氏による落語「猫の茶碗」の後、紅雀氏と松井業躰が落語と茶の湯に共通する「見立て」などをテーマに語らいました。次に8Kスーパーハイビジョンを活用しながら茶道デモンストレーションが行われ、松井業躰が点てた薄茶を紅雀氏が服しました。

◯第2部 オンラインでクリスマス茶会 ~離れてつながる茶の湯の心~

画面左・右上:亭主(同志社大学)
右下:正客(京都産業大学)
舞台上:連客(立命館大学)
舞台下:半東(同志社大学)

 第2部のオンライン茶会には学生たちのさまざまなアイデアが生かされました。
 同志社大学茶道部が亭主となり、同大学茶室「寒梅軒」から点前をオンラインで中継し、会場にいる半東が進行係をつとめました。正客の京都産業大学茶道研究部も大学の茶室からオンラインで参加し、会場では立命館大学茶道研究部と紅雀氏、松井業躰が相伴しました。半東は新島襄遺愛の洋燈形花入や十字架絵茶碗など、クリスマスの趣向の道具組を紹介し、茶道の楽しみを来場者に伝えました。

京都産業大学 茶碗紹介「冬銀河」
立命館大学 茶碗紹介
「クリスマスツリー」「雪だるま」

 また、客側の学生たちも冬景色やクリスマスに因んだ茶碗をそれぞれが披露し、画面越しに親睦を深めました。
 最後に半東が「皆様方にとって茶道の魅力をより一層感じていただける席となったならば幸いです」と茶会を締めくくりました。

エンディング 全員登場

 茶会の最中にオンラインの映像が停止するアクシデントもありましたが、終始和やかな雰囲気の中で進行し、約60名の来場者の大きな拍手とともにイベントは終了しました。
 なお、この様子は12月23日(金)11:30~NHK総合テレビ(関西のみ)「ぐるっと関西おひるまえ」番組内で放送予定です。