第52回裏千家ハワイセミナー

令和6年7月19日(金)から27日(土)、千 玄室大宗匠出席の下、第52回裏千家ハワイセミナーが開催され、天江喜七郎 淡交会顧問を団長とする同門社中58名が参加しました。また本年も裏千家茶道を熱心に学ぶ全国の大学から4名の学生が招待されました。
1972年、大宗匠(当時、家元)よりハワイ大学(UH)へ茶室「寂庵」、茶庭「清苑」が寄贈されたことを機に始まった裏千家ハワイセミナーは本年で52回目を迎え、
大宗匠、ハワイ大学教授、イースト・ウエスト・センター(EWC)講師による講義、淡交会ハワイ協会やハワイ大学茶道部との交歓茶会など恒例行事が執り行われました。

◇結団式
19日(金)夕刻、参加者がハレクラニホテルに参集、結団式が行われました。
結団式では、大宗匠による歓迎のことばに続いて天江団長が挨拶。団員は大宗匠を囲んで歓談し、セミナーに向けて交流を深めました。


◇ハワイ協会懇親茶会
20日、JCCH(ハワイ日本文化センター)内の茶室「星光庵」に濃茶席、同センターのラウンジに薄茶席が掛けられました。どちらの席もハワイならではの取り合わせで、団員はゆっくりと一碗を楽しみました。
【濃茶席】 星光庵


【薄茶席】 JCCHラウンジ


◇ハワイ大学茶道部交歓茶会
21日、ハワイ大学内茶室「寂庵」にてハワイ大学茶道部による薄茶席が、また隣接するEWCジェファーソンホールには同大学茶道部OBによる立礼席が設けられました。
【ハワイ大学茶道部席】 寂庵


【ハワイ大学茶道部OB席】 EWCジェファーソンホール


夕刻からはシェラトン・ワイキキ・ホテルにおいて大宗匠主催の晩餐会が開催され、兒玉良則在ホノルル日本国総領事、ジョージ・有吉元ハワイ州知事夫妻はじめ多数の来賓、ハワイ協会役員、団員等約210名が出席しました。



◇ハワイセミナー大学講義1日目
22日(月)、ハワイ大学内キャンパスセンターボールルームにおいて講義1日目が開講。初めにUHマノア校アウトリーチカレッジ国際部長 土居沙織氏より歓迎の言葉がありました。
その後、大宗匠が開講挨拶に続いて講義。万葉集や、前日の茶席で用いられた旅箪笥など様々なことに触れながら、継いでいくことの重要性を解かれ、「生まれた国の誇りを持って生きる価値観を見出してほしい」と結ばれました。
続いてEWC上級非常勤研究員クリストファー・マクナリー博士より「中国経済の奇跡は続くか」と題して講義がありました


終了後、プリンスワイキキに会場を移し、ハワイ協会との昼食会が開催されました。開会にあたり野口英夫ハワイ協会会長が挨拶。団員は協会会員と食事を楽しみながら歓談した後、ハワイで焼かれた色とりどりの茶碗でテーブルごとにお茶が振舞われました。


◇ハワイセミナー大学講義2日目
第3講目は元参議院議員・クージュー株式会社代表 松田公太氏(東京第一東支部 副支部長)が「食を通じた世界と文化の懸け橋に」と題し講義。海外で過ごした幼少期や、タリーズコーヒーを日本で展開した経緯、議員時代のエピソードなどご自身の半生を振り返りながら、お互いの国の食をリスペクトすることがお互いを認めることに繋がると話されました。
その後、ハワイ大学よりマコト・メッサースミス弁護士が「米国の選挙人団制度101」と題して講義。


◇ハワイセミナー修了式
修了式では、大宗匠から各団員に修了証が手渡され、ハワイ大学、EWCからも修了証が授与されました。

24日(水)、25日(木)には裏千家ハワイ出張所内の茶室「汎洋庵」にてハワイ協会による呈茶席が設けられ、和やかな雰囲気のなか、交流を一層深める機会となりました。
【ハワイ協会呈茶席】 汎洋庵


25日夕刻からはブレーカーズホテルのプールサイドにてサヨナラパーティが開催されました。


大宗匠を囲み、食事や余興を楽しみながら心行くまで最後の夜を満喫しました。