第117回全国総会




  2月25日、リーガロイヤルホテル京都において社団法人茶道裏千家淡交会第117回全国総会が開催され、平成22年度収支決算報告、平成23年度収支補正予算案等が審議され、すべての議案が承認可決されました。

●理事・参事合同会議
  午後1時15分、総会に先立って理事・参事合同会議が開会され、千 玄室名誉会長、千 宗室理事長、千 容子副理事長はじめ淡交会役員約120名が出席。開会にあたり、家元が議長に選出されました。
  大宗匠の挨拶に続いて、宗家・総本部報告。また、議長による議事進行のもと、上程された議案は全て満場一致で承認可決され、第117回全国総会に引き継がれました。


大宗匠による挨拶


議事を進行される家元 閉会の挨拶をされる家元夫人


●総会
  午後2時45分、開会。千 玄室名誉会長、千 宗室理事長、千 容子副理事長ならびに今日庵老分、淡交会理事・監事・参事・参事補・特別参事、151支部2支所の代表者(委任状提出は14支部)など、総勢約500名が出席しました。
  家元夫人が開会を宣言された後、議長に坂本眞一氏(札幌第一支部支部長)、副議長に中尾喬一氏(鳥取支部支部長)、廣田 武氏(三重北支部支部長)、議事録署名委員には加藤健太郎氏(函館支部支部長)と大森一人氏(愛知第一支部支部長)が選出されました。


家元夫人による開会宣言


坂本議長挨拶


  開会にあたり大宗匠は「本日はご多忙の中、多くの皆さまにご出席いただきましたことを大変ありがたく存じております。様々な方面からのご支援のもと、淡交会は“一碗からピースフルネスを”の精神、そして家元指導方針にもとづいて大きな発展の時を迎えています。今後とも変わらぬご支援をお願い致します」と述べられました。
  続いて挨拶に立たれた家元は「縦糸と横糸で織られた人の縁は簡単には綻びません。様々な世代から出席いただきました淡交会役員の皆さまには、その地域に適った茶の湯を広げていただけることを確信しております」と述べられました。


大宗匠による挨拶 家元による挨拶


  また、諸報告、議案審議に先立ち、第9回茶道文化賞平成22年度優秀支部・部門別優良支部表彰ならびに学校茶道永年勤続者表彰の表彰式が執り行われました。


●諸報告・議案審議
  平成22年度記録ビデオの上映後、関根秀治淡交会副理事長より宗家・総本部報告。続いて議案審議に移り、各議案とも満場一致で承認可決されました。

    ・ 第1号議案 平成22年度 事業報告に関する件
    ・ 第2号議案 平成22年度 収支決算報告に関する件
    ・ 第3号議案 平成23年度 収支補正予算案に関する件
    ・ 第4号議案 淡交フェロー口からの寄附金支出に関する件


第4号議案
淡交フェロー口からの寄附金支出に関する件

  裏千家の今日庵を中心とした茶室群は全て重要文化財指定を受けているが、長年の使用に伴って老朽化が進んでいる。従来は今日庵営繕部による補修で対応してきたが、利休居士はじめ歴代宗匠ゆかりの地を次代に向けて、よりよい状態で広く開放していくためには、大規模な修理作業が必要となってきた。修理には数年を要し、その間、初釜式、三大忌をはじめとする諸行事開催の代替地として、兜門南側の空地に広間を中心とした2階建ての平成茶室(仮称)を建築する。文化庁との協議の結果、既に本年2月より工事を開始しており、竣工は平成25年1月ごろを予定している。
  この平成茶室(仮称)の建築にあたり、淡交フェロー運営規約第12条に基づき、建築資金を淡交フェロー口に寄せられた浄財より支出する。

淡交フェロー運営規約第12条
  寄せられた寄附金を軸とし、次の運用・事業を行う。
    (一)重要文化財の宗家茶室・茶庭の維持・修復
    (二)その他(一)に類する事業


  総会終了後に行われた懇親会では、家元の挨拶に続いて、財団法人今日庵副理事長の吉田忠嗣氏の発声で乾杯。宗家、役員方や各賞の受賞者が和やかに親睦を深め、九州地区名誉地区長の後藤豊彦氏の挨拶で中締めとなりました。


家元挨拶 吉田副理事長による乾杯


後藤名誉地区長による中締め