千 玄室大宗匠、中国上海を訪問

  千 玄室大宗匠は、5月13日(日)より17日(金)まで日中平和友好条約締結40周年記念行事のため上海を訪問され、玉佛禅寺での献茶式、在上海日本国総領事公邸での献茶式及び和合の茶会、上海交通大学昂立日本語学校での講演に臨まれました。

◆玉佛禅寺献茶式
  僧侶方の荘厳な読経の中、大宗匠と覚醒 大和尚が本堂にご入堂、中国禅宗方式に則り焼香がなされました。120名の参加者が見守る中、大宗匠は二碗を謹点され、覚醒 大和尚によって仏前に献じられました。

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  その後、大宗匠は荘厳な玉佛禅寺にて献茶式ができたことへの謝辞を述べ、「唐代趙州禅師の言葉『喫茶去』のように、仏の御心に従ってどうぞお茶を召し上がれ、という勧め合いの精神があれば争いが起こることはありません。お茶をもって平和交流の道を歩んでいきたい」と語られました。

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  玉佛禅寺内には、上海や北京等の同好会による呈茶席が設けられました。

◆上海同好会主催大宗匠歓迎晩餐会
   14日の夕刻には、片山 和之 在上海日本国総領事夫妻や郭 盛麟 上海対外友好協会常務理事をはじめとする来賓方、中国各同好会会員ら約60名の出席のもと、大宗匠の訪中を歓迎し晩餐会が開催されました。大宗匠を囲んで和やかに歓談し、交流を深めました。

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◆日中平和友好条約締結40周年記念献茶式及び和合の茶会
  15日午後、日中平和友好条約締結40周年記念献茶式及び和合の茶会が在上海日本国総領事公邸にて執り行われ、在上海の各国総領事、日中友好に尽力をされている関係者ら40名が参列されました。
  日中両国の国歌斉唱の後、片山 総領事と景 瑩 上海市対外友好協会副会長より挨拶。続いて、大宗匠が日中平和友好条約締結40周年記念し献茶式を厳修されました。大宗匠は厳かに一碗を点じ、平和を祈念し日中両国の国旗に捧げられました。
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片山 総領事景 副会長

  献茶式に引き続き、和合の茶会が開催され、客席には片山総領事夫妻、景 副会長、覚醒 大和尚、姚 新紅 上海交通大学昂立日本語学校院長が着席。大宗匠の練られた濃茶を順服されました。
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  その後、大宗匠は片山総領事夫妻に招待の謝意を表され、「人間同士がお互いに手を差し伸べ助け合う世界であることを願っております」と述べられました。また、道具を手に取りながら茶道具や帛紗捌きについても触れられ、参列者は大変興味深く聞き入っていました。
  最後に出席者全員へ呈茶が行われました。
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◆日中平和友好条約締結40周年記念講演会
  16日午後、大宗匠は上海交通大学昂立日本語学校での日中平和友好条約締結40周年記念講演会に臨まれました。
  主催である王 愛臣 上海交通大学昂立教育党総支書記、片山 ユカリ 在上海総領事夫人、学校関係者他、日本の茶道に興味を持つ中国各地からの参加者約800名が出席しました。
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王 党総支書記 片山 総領事夫人

  記念講演会では、1979年に初めて中国を訪れた際にケ小平氏に一碗を差し上げたことや、和敬清寂の基本理念をもとに、アジアにおける茶の歴史に触れながら、茶道を通じた日中両国の友好交流について話されました。講演に続き、大宗匠の解説で「且座之式」の茶道デモンストレーションが行なわれ、およそ1時間30分に及ぶ講演とデモンストレーションを終えると、満場の拍手が会場を包みました。
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  また、講演会の前には呈茶席が設けられ、上海・北京・広州等の各同好会からの会員が協力して参加者に一碗を呈しました。
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