千 玄室大宗匠 訪中
〜南開大学創立90周年記念講演〜
〜茶道裏千家北京活動センター茶室「青交庵」茶室披き〜






  千 玄室大宗匠は3月22日〜26日まで訪中され、天津商業大学裏千家短期大学の卒業式に臨まれた他、南開大学での記念講演、茶道裏千家北京活動センター「青交庵」の茶室披きなどに出席されました。

 ◇  3月23日 南開大学創立90周年記念講演
  本年、南開大学が創立90周年を迎えるにあたり、同大学の顧問であり哲学博士の大宗匠は記念講演の要請に応えられました。
  「平和の心」と題した講演で大宗匠は“和敬清寂”は茶道の心であり、平和の心の基となると説かれた後、どうすれば心を通じ合わせることが出来るかを茶道デモンストレーションの主と客の関りを例にあげ、単に型だけでなくそこに精神を入れることで道になり、茶道は人へのおもてなし、また地球や自然に感謝する心を教えていると解説されました。
  会場となった商学院ホールは定員を越えて約350名余りの学生で埋まり、大宗匠のユーモアを交えながらの講演に熱心に聴講しました。また講演前後の呈茶席も大盛況となりました。

 ◇  3月25日 茶道裏千家北京活動センター茶室「青交庵」茶室披き


  北京市内の中日交流センター内に茶道裏千家北京活動センターが開設され、千 玄室大宗匠は茶室「青交庵」の除幕式、記念茶会に臨まれました。「青交庵」は“両国の青年同士が茶をもって交流し合い、世界平和に貢献してほしい”との願いを込め、千 宗室御家元が命名されました。30年に亘り中国との交流に力を注いでこられた大宗匠は『この茶室が更に日本と中国の茶道を通じた文化交流の促進に貢献していく基地になるよう』との期待を示されています。



劉徳有氏


  開所を祝うかのような快晴の朝、式典では大宗匠の挨拶、元文化部副部長 劉徳有氏、日本大使館特命全権公使 梅田邦夫氏の祝辞の後、扁額が除幕されました。 続く記念茶会では大宗匠が自らの点前で来賓をもてなされました。




  夕刻は市内の長富宮飯店にて祝賀会が開催されました。大宗匠の挨拶に続き、来賓代表の中国日本友好協会副会長・中国人民対外友好協会副会長 井頓泉氏、日本大使館公使 泉裕泰氏が祝辞を述べられ、劉徳有氏の乾杯の発声で祝賀の宴が始まりました。会食の途中には茶道裏千家短期大学の留学生が中国語の漫才及び二胡の演奏を披露、また北京在住の裏千家同門の婦人コーラスで出席者は楽しいひと時を過ごしました。






  茶道裏千家北京活動センター茶室「青交庵」茶室披きに先立ち、3月24日大宗匠は中国文化部副部長 王文章氏を表敬されました。 王副部長は大宗匠が2003年外国人として初めて中国芸術研究院の芸術顧問に就任された当時、常務副院長を務めておられ、久しぶりの再会となりました。