千 玄室大宗匠 シンガポールを訪問
〜シンガポール大統領への呈茶〜
〜シンガポール国立大学 講演〜
〜茶道裏千家淡交会シンガポール協会茶室披露〜




  千 玄室大宗匠は3月9日より14日までシンガポールを訪問され、セラッパン・ラマ・ナザン大統領への呈茶、シンガポール国立大学における特別講演そして茶道裏千家淡交会シンガポール協会の茶室披露などの行事に臨まれました。
  3月11日、シンガポール中心地のショッピングセンター“リャン・コート”に完成したシンガポール協会の活動の中心となる茶室披露には大宗匠はじめ在シンガポール日本国大使館山中誠大使ご夫妻、リム・チン・ベン名誉会長をお迎えしてテープカットが行なわれ、続いて披露茶会が開催されました。






   同日午後、大宗匠は大統領官邸にてセラッパン・ラマ・ナザン大統領を表敬され、一碗を呈されました。大統領は「日本語を話す機会がないので上達しません」と流暢な日本語で話され、一同驚きながらも一層和やかな接見となりました。






  夕刻は名門のイギリス系会員制クラブ タングリン・クラブにてシンガポール協会茶室披露祝賀会が開催されました。最初にフレディ・アン会長が茶室完成のため協力いただいた大宗匠はじめ関係者の方々に謝辞を表明され、大宗匠が祝辞を述べられました。会場にはインドネシア、香港など近隣の海外協会会員もお祝いにかけつけ、賑やかな宴となりました。



リム名誉会長、アン会長と乾杯




  3月13日シンガポール国立大学にて「茶の心― 一碗からピースフルネスを―」と題した大宗匠の講演会が開催されました。これは一昨年、日星首脳会談によって合意されたアジアの日本文化発信拠点としてのジャパン・クリエイティブ・センターが完成するにあたり、プレイベントとして在シンガポール日本大使館が企画、大宗匠が要請を受けられたもの。
 大宗匠は世界ではあちらこちらで戦争が絶えないが武力では何も解決できない、そして「和敬清寂」の理念を分かりやすく解説され、一碗のお茶が互いを思いやり譲り合う心を育て、やがては平和へと繋がっていくと説かれました。

  続く茶道デモンストレーションは、業躰部の泉本宗玄講師の解説によりシンガポール協会の会員が点前、半東、客を務めました。
  講演会には学生を中心に約350名が熱心に聴講し、呈茶席も大いに賑わいました。




ご講演前にラジオ放送の
インタビューを受けられる大宗匠



茶道デモンストレーション満席で立ち見の学生も最後まで聴講


呈茶席