千 宗室家元 カナダを訪問
高円宮日本ギャラリー・オープニングと茶道紹介




  千 宗室家元は、1月23〜29日、北米カナダのトロント市を訪問されました。
  このたび王立オンタリオ博物館(Royal Ontario Museum)に高円宮日本ギャラリーが創設されることになり、そのオープニングに臨まれました。


王立オンタリオ博物館 ソーセル館長、パルマ―ROM基金代表らが出迎え

 
  26日午後5時15分、高円宮妃久子殿下ご臨席のもと、同博物館グラスルームにおいて茶会が催され、ROMのソーセル館長、パルマーROM基金代表、沼田貞昭駐カナダ日本国大使夫妻はじめ約60人が出席。
  特設の点前座にて、家元が高円宮憲仁親王殿下のご遺徳を偲び一碗を点じられ高円宮殿下のご遺影に献じられ、続いて、同妃久子殿下に差し上げられました。


ご遺影に一碗を


高円宮日本ギャラリーをご視察


  床には家元筆「仙人浩歌望我来」が掛けられ、花は高円宮殿下のお印の柊と、椿。カナダ国旗の赤い楓をあしらった菓子「楓縁」が招待客らに好評でした。
  引き続いて、別会場でのカクテルパーティーの後、新しい高円宮日本ギャラリーをご視察。レセプション、晩餐会と続きました。


トロント協会会員らを激励 日加タイムス紙のインタビュー


  27日、家元は、淡交会トロント協会(ジェームス・ヘロン会長)の会員約70人と面会され、労いと励ましの言葉を贈られました。

  午後5時30分から、ROMイートンシアターにおいて行われた茶道紹介には、一般市民ら約400人が聴講しました。
  家元が登壇され、茶道精神についてわかりやすく話された後、デモンストレーションが行われ、裏千家ニューヨーク、ヴァンクーヴァー出張所駐在講師や随行メンバーが薄茶点前を披露。
  家元が点前の進行に沿って丁寧に解説されるのを、市民らは興味深げに魅入っていました。終了後の質疑応答には次々と質問が寄せられるなど、日本の伝統文化に対する関心の高さがうかがえました。


解説される家元

茶道デモンストレーション 


  翌28日、家元は帰国の途につかれましたが、今回の訪加を通じて、カナダにおける裏千家茶道の普及と日加両国の交流の歴史に新たな足跡を刻まれました。