京都産業大学「瑞秀庵」茶室披き




  このたび京都産業大学(京都市北区)に新しく茶室「瑞秀庵」が完成し、4月26日(土)、千 玄室大宗匠が臨席されて目録贈呈式ならびに扁額除幕式が執り行われました。
  京都産業大学創立五十周年記念事業として、キャンパス内の菖蒲池の畔に新築された茶室。千 宗室家元が「瑞気がみなぎる神山の地に、瑞々しい、秀でた若者が集い、育つことを願う」との思いを込めて「瑞秀庵」と命名され、扁額を寄贈されました。
  午前10時に始まった目録贈呈式には、同大学から柿野欽吾理事長、藤岡一郎学長、今井一雄同窓会長(淡交会宮津支部副支部長)はじめ大学関係者、来賓の岡西康博京都府副知事、塚本稔京都市副市長はじめ地元経済団体代表が多数出席。冒頭、柿野理事長が「多くの学生が身近で茶道に親しむことにより、思いやりや平静な心の大切さを学びとってくれることと信じております」と挨拶されました。引き続き大宗匠が「学生方に伝統文化を様々な角度から学んでいただく場として、この瑞秀庵がずっと後々までお役に立つよう願っております」と挨拶。そして、大宗匠から柿野理事長へ庵号贈呈の目録とともに御染筆「和氣生萬福」の掛軸等が贈られました。


掛軸等の贈呈
(中:柿野理事長 右:藤岡学長)
扁額除幕式


  「瑞秀庵」は立礼席、小間、広間、そして茶事の実践を考えられた水屋や露地も設えられた茶室です。その玄関前において午前10時40分、扁額除幕式が行われました。その後、大宗匠をはじめ来賓は茶席へと移動し、同大学の創立直後から活動の歴史を有する「茶道研究部」所属の学生らによる点前でもてなしを受けられました。大宗匠は「若い人にはエネルギーがあります。これからも初心を忘れず、一生懸命にお茶を続けてください」と学生たちを激励されました。


大学茶道研究部員による茶席 大宗匠から部員への激励