千 玄室大宗匠、イサム・ノグチ庭園美術館 お茶湯の儀




  11月17日(木)、高松市のイサム・ノグチ庭園美術館において、千 玄室大宗匠奉仕によるお茶湯の儀が執り行われました。
  イサム・ノグチ(1904-1988)は日本人で詩人の父とアメリカ人で作家の母の間に生まれ、少年期を日本で過ごした後に渡米。芸術を志し、庭や公園などの環境設計、家具や照明のインテリア、舞台美術までの幅広い活動を行い、当時の多くの前衛芸術家に大きな影響を与えました。
  大宗匠は1951年以来、各地でイサム・ノグチ氏と親交を深め合い、パリのユネスコ本部では同氏の設計による庭園で茶会を開催するなど様々な交流がありました。

  公益財団法人イサム・ノグチ日本財団理事長の和泉正敏氏の挨拶に続いて、点前座に進まれた大宗匠はイサム・ノグチ遺愛の茶碗で一碗を謹点。御霊に献じられました。




  引き続き献花が行われ、大宗匠は「イサムさんの芸術への思いと、私の平和への思いに相通じるところがあったのでしょう。本当に様々な場所でご一緒させていただきました。人を惹きつける大きな目と、溢れ出る言葉を次々に話されるお姿を懐かしく思い浮かべております」と挨拶されました。




  また、敷地内にあるイサム・ノグチゆかりの邸宅には高松支部担当の薄茶席が設けられ、大宗匠は参列者とともに一碗を楽しまれました。


薄茶席(高松支部担当)