(財)中近東文化センター  アナトリア考古学研究所
建設募金委員会への支援チャリティー行事を開催
三笠宮崇仁親王殿下によるご講演とチャリティー茶会


  アナトリア考古学研究所建設募金委員会を支援するチャリティー行事(実行委員長 千 玄室大宗匠)が三笠宮崇仁親王同妃両殿下、寛仁親王同妃両殿下ご臨席のもと、4月20日から22日の3日間、京都と東京で開催。総勢2,200人の方が参加、千 玄室大宗匠、千 宗室家元夫妻、宗家方が、おもてなしをされました。


一碗を喫される三笠宮両殿下と初日にご来庵のェ仁親王殿下


  チャリティー茶会は、京都の裏千家茶道会館・裏千家学園、東京の裏千家東京道場において開催され、春陽の清々しい陽光の中、参加者は一碗を堪能。

  また、三笠宮崇仁親王殿下によるご講演とチャリティー懇親会が、京都・東京の2会場において行われ、参加者は約8000年の時空を超えた古代アナトリア文明の魅了に聞き入っていました。


● チャリティー茶会
  チャリティー茶会は、初日午前9時から裏千家茶道会館において家元夫妻による挨拶で始められました。
  20日午前11時30分からは、ェ仁親王殿下が茶道会館の心花の間に臨席され、家元がトルコの国旗にあしらわれている月をデザインした茶器でもてなされました。また、21日午前9時から茶道会館の心花の間において、三笠宮両殿下、タフスィン・オズギュッチ教授と逐次通訳者の大村幸弘氏((財)中近東文化センター主任研究員)は、大宗匠によるもてなしを受けられました。


パネル展示をご覧になる三笠宮両殿下 点心席でもてなしをされる家元夫人


又玄斎一燈筆「山呼萬歳声」の軸がかけられた心花の間 和やかな待合


● チャリティー講演会
  20日午後4時30分から京都ホテルオークラにおいて、チャリティー講演会を開催。約700人が参加しました。
  大宗匠による開会挨拶のあと、ェ仁親王殿下(アナトリア考古学研究所建設募金委員会実行委員長)のおことば、三笠宮殿下の「古代アナトリア文明について」を演題とするご講演へと続きました。


三笠宮崇仁親王殿下によるご講演 ェ仁親王殿下のおことば


  三笠宮殿下は、遺跡や青銅器等の貴重な写真をスライドでご紹介。詳細な資料を基に「5000メートルを超える山から地中海につながるトルコは農業生産にも有利な豊かな土地でした」と説明され、約8000年の時空を超えて、 古代アナトリア文明の魅力を分かりやすく説き起こされました。


大宗匠挨拶 熱心に講演を拝聴する参加者


オズギュッチ教授の講演


  続いて、タフスィン・オズギュッチ教授(元アンカラ大学学長)による「ヒッタイト帝国の起源を探る―世界最古の国際商業都市キュルテペを中心として―」を演題にユーモアを交えながら講演されました。





● 懇親会
  講演会に続く懇親会は、午後6時15分から行われ、大宗匠による挨拶の後、チャリティー実行委員を代表して、家元が三笠宮殿下に今回の寄付金目録を贈呈。


大宗匠挨拶 寄付金目録贈呈


ェ仁親王殿下ご挨拶 稲盛和夫氏による乾杯


  同じくソロプチミスト京都クラブから資金援助をェ仁親王殿下へ手渡され、会場内は温かい拍手に包まれました。続いて、実行委員で京セラ名誉会長の稲盛和夫氏による乾杯のご発声。宮家と宗家を囲んで和やかに催されました。


平安神宮宮司の九條道弘氏による締めの挨拶で閉会


  22日、午前9時より裏千家東京道場で設けられたチャリティー茶会と午後4時半からホテルオークラ東京において開催されたチャリティー講演会も大変有意義に行なわれました。



トルコの首都アンカラの南東にあるカマン・カレホユック遺跡では、長年の民族移動や文化の変遷などを調べる発掘調査が行われており、中近東文化センター(東京都三鷹市)が展示・研究などを行うことができる「アナトリア考古学研究所」の建設を計画し、資金を募っています。