第91回夏期講習会(第1班)
心身の構えを正して修道に励む


  7月25〜31日の7日間、宗家において第91回夏期講習会が開講され、最年少の16歳から81歳まで86人が受講しました。明治44年より続くこの講習会は、盛夏の暑さのなか精々と行われ、冬期講習会と並んで充実した修練が重ねられます。




  25日午前9時より、千 宗室家元が臨席のもと、茶道会館において開講式が行われました。
  挨拶された家元は、「皆さん方がこれまでに学んできた基本をもう一度見直すことから講習は始まります」と話され、「まず身体と心の構えを正して席中に入り、普段通りの点前をして至らぬところを直してもらうことが大切となります」と基本姿勢を語られました。
それを受けて、井上宗美氏(淡交会福井支部)が誓いの言葉を力強く宣誓。


家元挨拶   一人ひとりを励まされる家元


  開講式の後、受講者は班ごとに分かれて講習を受講。お辞儀の仕方、割り稽古から始められ、日を追って小習事、四ヶ伝、七事式、真台子まで進む内容の濃い1週間。丹念に基本の所作を繰り返す受講者たちは、流れる汗もものかは皆真剣に取り組んでいました。






  講習期間中には、家元講話が連日行われたほか、課外講座として、早朝坐禅、十職による講義(土田友湖氏、中村宗哲氏)、さらに大徳寺拝観が盛り込まれました。

  31日午後3時、千 玄室大宗匠ご臨席のもと閉講式。大宗匠より坂本宗節氏(大牟田支部)に修了証を、足立原宗智氏(相模支部)に学校茶道教授者適格証を授与。
  大宗匠は「一つのお辞儀にどのような思いをこめてきたか、今一度見つめ直しなさい。生きている限り修道に対しては貪欲になってください」と締めくくられました。清水宗裕氏(札幌第一支部)が答辞を述べ、宗家への謝辞とともに一層の修道を誓っていました。


大宗匠挨拶


修了証授与 答辞を受けられる大宗匠