平成29年丁酉歳 今日庵稽古始め



  平成29年(ひのと)(とり)歳の「今日庵稽古始め」が、1月7日(土)から京都において始まりました。

  昨年10月27日の三笠宮崇仁親王殿下ご薨去により、恒例の「初釜式」に代わって今年は「稽古始め」として催行されます。京都においては1月10日までの4日間の日程で、西日本の裏千家社中の名誉師範、正教授、教授の方々など約1,600名が出席予定。また、「今日庵東京稽古始め」は1月16日から18日までの3日間、裏千家東京道場で催され東日本の裏千家社中約1,800名が出席予定です。

  式場となった平成茶室「聴風の間」の床には、千家三代の元伯宗旦筆「万里一條鐡」が掛けられました。
  午前九時半から始まった第一席には直門らが席入り。玄々斎好みの菓子・菱葩(ひしはなびら)が供された後、千 宗室家元が淡々斎夫妻手造りの重茶碗で濃茶を練り、千 敬史様が正客へ取り次ぎました。また、伊住公一朗様、禮次朗様はじめ宗家方が一碗を運び出し、参席者は年始めの濃茶を順服しました。




  その後、千 玄室大宗匠はじめ宗家方が揃って年頭のご挨拶。家元が「今年も各地でより多くの方々に、和敬清寂の心、道・学・実に触れていただきたいと願っております。皆さまと力を合わせまして、この道に励んでいきたいと存じます」と述べました。



  平成茶室二階「看月の間」には点心席が設けられ、千 容子家元夫人、万紀子様や夫人方が参席者をもてなしました。



  茶道会館「心花の間」には取り合わせの道具が展観され、また、二階広間に設けられた薄茶席では酉歳にまつわる趣向で初春の一碗が呈されました。