大宗匠、別府青年会議所40周年にて講演


  平成27年11月23日(月)、大分県別府市にある別府国際コンベンションセンターにおいて、公益社団法人別府青年会議所創立40周年記念式典が開催され、千 玄室大宗匠が「郷土の誇りを胸に 郷土の未来へ紡ぐ 茶道のこころが説く日本人の美しさ」と題して記念講演をされました。大宗匠は1959年に日本青年会議所(JC)8代会頭を、63年に国際青年会議所(JCI)副会頭を歴任され、創世記のJC活動に大きく関わってこられました。




  別府JC理事長の川本 誠氏による挨拶に続いて大宗匠が登壇。自身が戦争から復員後、大徳寺にて参禅得度し渡米を経て地元の京都JCに入会、様々な経験をされたことから、「JCは40歳までの限られた期間の中で、メンバー同士が信じ合い仕え合い、様々なことに取り組みながら友情を培うことができる得難い場です」と語られ、年間1100万人を超える観光客を迎える自然豊かな“湯の町”別府の未来について、「郷土を愛するためには、まず先駆者が積み上げてこられた実績に思いを馳せ、今をしっかり見つめ直すこと。今を知らずに未来は語れません。あなた達若者はこれからの未来を築き、次世代へ繋いでいかなければなりません。そのためには、自然の財産だけに頼って受け身になるのではなく、お越しになった観光客の気持になって心からおもてなしをする。それを実践できるのは“お茶の心”です。JCメンバーが、他の団体では考えられないような新しいことにも目を向け、英知を結集し開発・発展していく。40周年を節目に顧みて、来る50周年に向け新たな一歩を踏み出し、別府の町が益々発展しいくことを願っております」と結ばれました。




  講演前には淡交会大分支部による呈茶席が設けられ、訪れた別府市民に一碗が呈されました。