千 宗室家元、第28回京都府高等学校総合文化祭・
第2回近畿学校茶道部合同大会にて講演




  10月30日(日)、国立京都国際会館において第28回京都府高等学校総合文化祭・第2回近畿高等学校茶道部合同大会が開催され、千 宗室家元が「日本人の美意識」と題して講演されました。
  本大会は近畿圏内の高等学校で茶道部に在籍する学生が互いの交流を深めると共に、茶道の心構えを養い、ひいては日本の伝統文化に対する理解を深めることを目的に開催されたものです。




  講演では竹田保雄京都府高等学校芸術文化連盟会長の挨拶に続き、家元が登壇。
  家元は「日本人は古来より“足るを知る”という考えを大切にしてきました。月が見えないからと不満を述べるのではなく、見えない月に想いを馳せることで楽しみを見出すように、現状の中で満足するという自制心が美意識を育んできたのではないでしょうか」と話され「茶道を通して文化に触れ自分の心を耕すことで、心の中に優しさや慈しみの気持ちが育ちやすい豊かな場を作ってください」と結ばれました。
  参加者は熱心に聴講し、終了時には京都光華高校の学生による謝辞とともに大きな拍手で締めくくられました。
  なお、講演前には参加校の茶道部が合同で呈茶席を設け、参加者に一碗が呈されました。