第38回 九州茶道文化講演会
-千 玄室大宗匠講演-


  5月18日、千 玄室大宗匠を迎えて九州茶道文化講演会(主催:淡交会九州地区、担当:博多・福岡支部連合会)がホテルニューオータニ博多にて開催されました。




  講演に先立ち、後藤豊彦九州地区長より挨拶、海老井悦子福岡県副知事より祝辞が述べられました。


後藤豊彦地区長の挨拶 海老井副知事の祝辞


講演される大宗匠


  大宗匠は昨今の日本の世相に触れ、「日本人は古事記や日本書紀といった古典をもっと読まなくてはなりません。古典を通じて、日本が中国、韓国とどのようなつながりをもっていたのかが分かるようになります。九州の地は、特に中国、朝鮮と地理的にも近い場所です。隣の国のことをよく理解することで、現在の様々な問題に対処していくことができるのではないでしょうか」と語られ、「中国との交流を通じて、茶も日本に入ってきました。茶の湯で大切なことは“基本”です。古典を学ぶように、基本を身につけ、西洋のものも取り込み、人格が生まれ変わるような示唆を与えてくれる茶道の修練に励んでください」と結ばれました。
  講演後には村岡安廣氏(佐賀支部長)の卓話に続き、阿部宗正業躰による平花月の点前解説も行われました。




  午後7時よりは懇親会が開催され、松本昇三氏(博多・福岡支部連合会副会長、福岡支部支部長)の挨拶の後、田村靖邦氏(筥崎宮宮司)の発声で乾杯。大宗匠を囲んで懇親の和が広がりました。


松本支部長の挨拶 田村宮司による乾杯


  また、会場には、長 宗喜氏(福岡支部監事)担当の呈茶席が設けられ、来場者はおもてなしの一碗を楽しみました。