千 玄室大宗匠、ガレリアかめおかで講演
―財団法人 生涯学習かめおか財団設立20周年記念式典―




  5月16日、千 玄室大宗匠は京都府亀岡市にあるガレリアかめおかにおいて財団法人生涯学習かめおか財団設立20周年記念式典に出席されました。大宗匠は当財団の理事長を務められており、冒頭式辞を述べられるとともに今年度の生涯学習功労者に表彰状を手渡され、式典後には「お茶のこころ」と題して記念講演を行われました。本財団の初代理事長は故千 登三子大宗匠夫人が務められています。




  式典には来賓として亀岡市の栗山正隆市長、松本冨雄市議会議長、かめおか財団顧問で京都大学名誉教授の上田正昭氏らが出席されました。開会にあたり、大宗匠は「生涯学習かめおか財団の活動に市民の皆さまのご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。人と人との触れ合いの欠如から社会の乱れが感じられる昨今ですが、心の和らぎを広げ、新しい亀岡に向かって共に取り組んでいきましょう」と挨拶されました。


大宗匠による式辞


  その後、来賓からの祝辞が述べられた後、生涯学習功労者が発表され、大宗匠より表彰状が手渡されました。式典終了後、記念講演に先立ち、かめおか財団顧問の上田正昭氏より講師として大宗匠の紹介が行われました。


栗山市長の挨拶


表彰状を手渡される大宗匠 上田正昭氏による講師紹介


  大宗匠は、講演で亀岡出身の石田梅岩を開祖とする石門心学や、明智光秀と豊臣秀吉の茶に触れつつ「苦しいときに誰かを責めるのではなく、互いに手を取り合い、助け合える世の中にしていきましょう」と話され、「日本人が日本語や風流の心を忘れつつあります。皆さんが日本文化を通じてお互いにいたわりあう心を育み、文武両道の人物となられることを期待します」と温かく語りかけられました。


来場者に語りかけられる大宗匠


  会場の約250名の来場者は、皆一様に深く聞き入り、講演後には大きな拍手が湧き起り、来場者より大宗匠に花束が手渡されました。


大宗匠に花束の贈呈


  また、会場には式典の前後に野村宗周氏(京都南支部副幹事長)が担当する呈茶席が設えられました。大宗匠は式典前に足を運ばれ、初夏の爽やかな空気の中、おもてなしの一碗を楽しまれました。


呈茶席(野村宗周氏担当)