筥崎宮献茶式
―千 玄室大宗匠奉仕―




  5月14日(月)、筥崎宮(福岡市東区)において、千 玄室大宗匠奉仕の献茶式が執り行われました。
  同宮は、筑紫国()()の里、現在の福岡県宇美(うみ)町で生まれた応神天皇を主祭神とし、母の(じん)(ぐう)皇后(こうごう)、海の神玉依姫(たまよりひめ)(のみこと)をお祀りしており、筥崎八幡宮とも称します。天正15年(1587)豊臣秀吉は九州平定後、同宮に滞在し、博多の復興に着手します。その時秀吉に随行していた千 利休居士が奉納された石燈籠(国指定重要文化財)が本殿脇にあります。また「燈籠堂」という居士が茶会を催された建物が境内に遺されていましたが、明治の神仏分離により近隣の恵光院に移されるなど、利休居士とはゆかりの深いお宮です。
  午前10時、本殿に進まれた大宗匠は、濃茶・薄茶二碗を謹点、ご祭神に捧げられました。




  献茶式に際して、筥崎宮儀式殿に西川宗宥氏(博多支部幹事長)担当の濃茶席が、恵光院に湊 宗栄氏(同支部常任幹事)・甲木宗紫氏(同支部常任幹事)担当の薄茶席が設けられ、参列者に一碗が呈されました。


濃茶席(西川宗宥氏担当) 薄茶席(湊 宗栄氏・甲木宗紫氏担当)


  また、前日の13日(日)には淡交会九州地区(後藤豊彦名誉地区長、石原 進地区長)主催の千 玄室大宗匠による「第40回九州地区茶道文化講演会」が行われました。