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高山右近列福記念行事




  平成29年4月25日(火)、大阪府高槻市に於いて、高山右近列福記念行事が開催されました。
  高山右近は現在の大阪府に生まれ、父親の影響もありキリスト教を信仰するようになりました。また、茶道にも造詣が深く、利休七哲の一人として数えられました。豊臣秀吉によるバテレン追放令に順わず、信仰を捨てなかった右近は小豆島や長崎に追放された後、マニラに流刑になりました。その折には利休から譲り受けた羽ぼうきを持参し殉教したともいわれています。
  去る、平成29年2月7日に大阪城ホールに於いて列福式が行われ、ローマ教皇庁より「福者」に認定されました。福者とはカトリック教会が定める聖者に次ぐ敬称で、「聖人」位の前提として、尊者の徳ある行為あるいは殉教によりその生涯が聖性に特徴づけられたものであったことの証です。
  高山右近の福者認定を記念して、献茶弥撒(ミサ)と特別講演会が開催されました。

◇献茶弥撒
  午前9時よりカトリック高槻教会にて開催(共催:裏千家今日庵、カトリック高槻教会)。前田万葉大阪大司教司式によるミサの中で千 玄室大宗匠ご奉仕による献茶の儀が執り行われました。
  高槻市長の濱田剛史氏、高槻市議会議長の橋本紀子氏、高槻商工会議所会頭の金田忠行氏、今日庵老分の原田 収氏(近畿第二地区地区長・大阪東支部支部長)、同じく老分の丹羽健二氏(大阪北支部名誉支部長)をはじめとする来賓方と多くの参列者が見守る中、濃茶・薄茶二碗を謹点し、祭壇と右近像に捧げられました。



前田大司教


◇特別講演会
  午前11時20分より大宗匠による特別講演会が開催されました(共催:大阪支部連合会、京都支部連合会、公益財団法人高槻市文化振興事業団)。淡交会会員のみならず高槻市民を含め、約600名が集いました。
  来賓を代表して濱田市長の祝辞があり、その後「キリシタンと茶の湯」という題でご講演。
  大宗匠はミサと茶道の共通点に触れながら、「武家でも扇子一本で平伏しなければ入れない躙り口は、どんな人も差別区別がなく、みんな平等である平和への道である」と語られました。
  講演後、金田商工会議所会頭より挨拶があり、閉会となりました。


濱田市長 祝辞


金田会頭 挨拶


◇薄茶席(担当:名誉師範・京都西支部所属 長谷川宗葉氏)
  献茶弥撒後、来賓の参列者に一碗が呈されました。



◇薄茶席(担当:大阪支部連合会)
  講演に先立ち、大阪支部連合会による呈茶席が設けられ、来場者が一碗のお茶を楽しみました。



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