千 玄室大宗匠 京都芸術大学創立30周年記念式典にて講演

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令和3年10月30日(土)、京都芸術大学(京都市左京区)において創立30周年記念式典が開催され、千 玄室大宗匠が「伝統と文化」と題した基調講演に臨まれました。

大宗匠は冒頭、同大学の創設者であり前理事長の故・徳山詳直氏との出会いを振り返り、徳山氏が大学設立に託された思いについて語られました。続いて、自身の青年期の体験談を交えながら茶道の哲学について説き、最後に「日本の伝統文化・芸術の学びを通して、勧め合う心、労わり合う心、思いやる心を養った人材がこの大学から世界へ羽ばたいて行かれることを期待しています」と締めくくられました。講演の様子はYouTubeを活用して配信され、約1,500名の在学生・卒業生が視聴しました。

また、式典に先立って茶室「颯々庵(さつさつあん)」にて教職員茶道部による呈茶が行われ、伝統文化演習(茶道)を履修する学生らがお運びを担当。大宗匠、徳山 豊理事長らに一碗が呈されました。
 なお、「颯々庵」は昭和35年、淡々斎宗匠の考案により旧三和銀行京都支店(下京区四条烏丸)ビル内に建てられ、その後、同ビルの建て替えに伴い、裏千家から京都芸術大学(旧 京都造形芸術大学)へ寄贈され、平成20年に同大学キャンパス内に移築・再建されたものです。