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第119号(令和3年6月15日配信)

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『茶道資料館YouTubeチャンネル始動』 伊住禮次朗
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(写真:YouTubeチャンネルのサムネイル)

こんにちは。
この度、茶道資料館では展覧会情報をはじめとして、活動内容を広くお知らせする為のコンテンツとしてYouTubeチャンネルを開設いたしました。3月末日まで開催していた「裏千家茶室建築」展の解説動画には、展覧会担当者として私も出演しております。可能な範囲で展覧会の解説動画などを上げる予定ですが、まだまだ始まったばかり。撮影も編集も手探りですが、情報発信の一環として取り組んでいきたいと考えています。不定期な投稿にはなりますが、気長にお付き合いいただければ幸いです。

※茶道資料館のYouTubeチャンネルは、下記URLよりご覧いただけます。
https://www.youtube.com/channel/UC-7ceJQk8eQJwbjcSneRDBg

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茶の湯の銘あれこれ
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【水無月(みなづき)】

陰暦6月の異称。
京都の町では、6月中、特に晦日の厄除け神事「夏越の祓(なごしのはらえ)」に合わせて食す生菓子を指すことが多い。この菓子は外郎や葛仕立ての生地に甘く煮た小豆を乗せて蒸しあげたもので、小豆の赤は魔除けを意味し、三角の形は氷をかたどっている。古くは陰暦6月1日を「氷の朔日」「氷の節句」と称し、この日に氷を口にすると夏痩せしないとされ、宮中では氷室の氷を取り寄せる年中行事があった。この習わしが民間に取り入れられ、高価な氷の代わりに「水無月」が作られるようになったとされる。
平安京造都に伴い設けられた氷室の一つ・愛宕郡栗栖野(現在の北区西賀茂氷室町)には、製氷に利用された氷池跡、氷室の守護のために建立された「氷室神社」が今も残っている。


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茶の湯トリビア
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今回は茶花の分野からの出題です。茶席の床(床の間)は、書画の掛物と花で客を迎えます。
出題は『茶道文化検定』問題集の1・2級からです。

問1 次のうち、開花すると香りが強くなるので、蕾の状態で使われる花はどれですか。(2級)
@オオヤマレンゲ
Aホトトギス
Bテッセン
Cフヨウ

問2 「山上宗二記(やまのうえそうじき)」に茶花として特に好ましいとしている色は何ですか。(1級)
@白色
A桃色
B緋色
C赤色


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「茶の湯トリビア」解答と解説
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問1 正解:@オオヤマレンゲ
茶の湯では、かすかな香りを楽しむことから、香りの強いものは避けることが多いです。オオヤマレンゲなど開花すると強い香りがするものは、蕾のように香りの出ない状態で使用します。


問2 正解:@白色
山上宗二は「山上宗二記」の中で、茶花としては白い花がよく、赤い花は使用しないと述べています。

  ご不明な点は「茶道文化検定」の各級テキスト、および問題集をご覧ください。


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