![]() |
第114号(令和3年1月15日配信) |
------------------------------------------------- 『新年ご挨拶』 伊住宗陽 ------------------------------------------------- |
![]() |
日頃より「裏千家メールマガジン」をご愛読いただき、有り難うございます。 新型コロナウイルス感染症の全国的な拡大により中々、皆様とお会いする機会というものがなく、寂しいかぎりです。 メールマガジンではその分、一方通行ではありますが、宗史若宗匠を筆頭に禮次朗、私の若手3人が発信する唯一の場ですので、今年も相変わりませずお付き合いください。 本年も「裏千家メールマガジン」を何卒宜しくお願い致します。 |
------------------------------------------------- 【新連載】 茶の湯の銘あれこれ ------------------------------------------------- |
わかみず【若水】 |
![]() |
写真:今日庵「梅の井」の若水桶(1月7日) |
新年の季語。「井華水(せいかすい)」ともいう。古くは、宮中で立春の日の早朝に井戸から汲んで天皇へ奉じた水を指し、後世になって元旦の朝に汲む水のことを指すようになった。新しい桶や柄杓を使うのが習わしで、邪気を払い、無病息災・若返りの効用があるとされ、神前に供えるほか、手水や飲用、料理の煮炊き用となる。裏千家では「梅の井」から汲んだ若水が年初の「大福茶」で用いられる。『南方録』には、「陰(いん)」である夜の水が生気を失うのに対し、「陽(よう)」のはじまりにあたる明け方(寅の刻)の水は清らかで生気にあふれているため、茶事・茶会では常に「早朝に汲んだ水を用いることが茶の湯者の心構え」であると説かれている。 |
------------------------------------------------- 茶の湯トリビア ------------------------------------------------- |
今回は菓子についての出題です。季節の移り変わりがはっきりした日本では、折々の風物を巧みに写し取ってたくさんのお菓子が作られました。 出題は『茶道文化検定』問題集の2級・1級からです。 問1 主菓子の一種で、つくね芋で作った外皮に餡(あん)を包み、蒸しあげたものを何といいますか。(2級) @こなし A葛菓子(くずがし) Bきんとん C薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう) 問2 「こなし」を作るときに、こし餡に加える粉は何ですか。(1級) @寒梅粉(かんばいこ) A上新粉(じょうしんこ) Bもち粉 C小麦粉 |
------------------------------------------------- 「茶の湯トリビア」解答と解説 ------------------------------------------------- |
問1 正解:C薯蕷饅頭 つくね芋の白い部分をすりおろし、砂糖を加えてよく混ぜ合わせ、上用粉を加えて練ったもので餡を包み、蒸し器で蒸します。炉の季節に多く使われるお菓子です。 |
問2 正解:C小麦粉 上菓子に特有の種(たね)のうち、見た目は似ていますが「煉(ね)りきり」と「こなし」があります。「煉りきり」はこし餡に寒梅粉を練りこんだり、ぎゅうひでつないで練り上げたもの。「こなし」は、こし餡に小麦粉を加えて蒸してからもみこんだ生地です。 |
ご不明な点は「茶道文化検定」の各級テキスト、および問題集をご覧ください。 |