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第111号(令和2年10月15日配信)

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『気持ち新た』 伊住 宗陽
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(写真:裏千家若宗匠格式披露茶会にて)

  こんにちは!
  10月、宗家では特別にめでたいニュースがございました。
  メルマガ読者の皆様はご存知だとは思いますが、従弟・敬史が「丹心斎 千 宗史」として若宗匠の格式を得ました。
  鵬雲斎大宗匠、坐忘斎お家元、そして丹心斎若宗匠と三代がお揃いでこの日を迎えられた事は我々親族といたしましても大変嬉しく、格式宣誓が終わった時はホッとしました。
  襲名や代替わり。そのようなタイミングはまさしく千家の歴史の1ページであり、その場に立ち会えた事は非常に光栄な事でした。
  これから宗史若宗匠がどういった歴史を紡いでいかれるのか楽しみでありつつ、傍にいて何かあればさりげなくサポートできるよう、私も気持ち新たにした次第です。

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茶の湯トリビア
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  茶席に飾る花は、いわゆる「生花・いけばな」とは道を異にして、あくまで茶の湯の心に添いながら独自の発展をとげてきました。
  出題は『茶道文化検定』1級、2級の問題集からです。

問1 茶花の実習が盛り込まれた「廻り花(まわりばな)」の制定にかかわった人物を選びなさい。(2級)
@山田宗へん(へんは彳+扁)(やまだそうへん)
A金森宗和(かなもりそうわ)
B川上不白(かわかみふはく)
C藤村庸軒(ふじむらようけん)

問2 江戸時代中期、近衞家X(このえいえひろ)が著した植物図鑑ともいえる書物はどれですか。(1級)
@『花木真寫(かぼくしんしゃ)』
A『槐記(かいき)』
B『慕帰絵詞(ぼきえことば)』
C『茶席挿花集(ちゃせきそうかしゅう)』


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「茶の湯トリビア」解答と解説
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  問1 正解:B川上不白
  江戸時代中期に如心斎宗左(じょしんさいそうさ)や又玄斎宗室(ゆうげんさいそうしつ)、中村宗哲(なかむらそうてつ)などと「七事式(しちじしき)」の制定に活躍したのが川上不白です。「七事式」の中の「廻り花」は茶花の実習の一つとして重要です。

  問2 正解:@『花木真寫』
  江戸時代中期の関白・太政大臣であった近衞家Xが著した『花木真寫』は描写が正確で、日本最初の植物図鑑ともいわれています。

  ご不明な点は「茶道文化検定」の各級テキスト、および問題集をご覧ください。


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