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第108号(令和2年7月15日配信)

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『一歩』 伊住 宗陽
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こんにちは!
まずもって、今回の豪雨災害により被害を受けられた皆様にお見舞い申し上げます。
コロナウイルスで社会全体が疲弊している所に、今回の災害。本当に言葉がございません。
私の住む地区でも避難勧告等が知る限りでは初めて発令されるなどし、非常に緊張感のある数日を過ごしました。
今、日本を覆っているこの暗闇が少しでも晴れますように祈念しております。
円能斎宗匠が考案された各服点について、坐忘斎家元が点前解説動画をホームページにて公開されました。
できる事から徐々に一歩を踏み出していきましょう。
皆で一服。心からのお茶を頂戴できる、そんな日常が戻る日まで。頑張りましょう。
皆様と再会できます日を心待ちにしております。

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茶の湯トリビア
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  今回は懐石に関する出題です。茶の湯で懐石・濃茶・薄茶でお客様をもてなす正式な茶会を茶事といい、そこで使われる掛物(掛軸)や茶碗などの道具の取り合わせや料理の仕立てを通して、亭主自身の人間性が表われます。
  出題は『茶道文化検定』1級、2級の問題集からです。

問1 懐石の際に、預け徳利とともに席中に持ち出されるものを選びなさい。(2級)
@燗鍋(かんなべ)
A引盃(ひきさかずき)
B石杯(せきはい)
C銚子(ちょうし)

問2 利休が使用した膳腕について、詳しく書かれている書物はどれですか。(1級)
@『茶道筌蹄(さどうせんてい)』
A『分類草人木(ぶんるいそうにんも(ぼ)く)』
B『茶之湯六宗匠伝記(ちゃのゆろくそうしょうでんき)』
C『山上宗二記(やまのうえ(の)そうじき)』


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「茶の湯トリビア」解答と解説
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  問1 解答:B石杯
  燗鍋とともに出されるのが漆器の「朱杯(しゅはい)」であるのに対し、預け徳利とともに出されるのは陶磁器製の「石杯」です。

  問2 解答:@『茶道筌蹄』
  『茶道筌蹄』は表千家八代啐啄斎宗左(そったくさいそうさ)の高弟稲垣休叟(いながききゅうそう)が文化13年(1816)に著わした茶道の全書です。

  ご不明な点は「茶道文化検定」の各級テキスト、および問題集をご覧ください。


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