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第106号(令和2年5月15日配信)

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『じゅうごふくめ』 千 敬史
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  こんな時ですから 普段なかなかできないことをしてみようと思った結果、料理を始めてみました。と言っても酒のつまみ程度のものを2品作るぐらいのことですが、時間はかかるわ腰は痛いわ ・・・。世の毎日料理を作っている方は一体どれ程の苦労をなさっているんでしょうか。食事が出てくることは当たり前ではないし、仮に当たり前であったとしても、その当たり前の背景にある苦労や努力というものをしっかりと認識するべきだと現在進行形で身を以って味わっています。
  さまざまなことが滞るこの頃です。私共も内外問わずほとんどの仕事が延期ないし中止となってしまいました。一日でも早く普通の日常が戻るよう、祈ると共に引き続き自らの行動にも気を付けていきたいと思います。 皆様もどうかご自愛くださいませ。

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茶の湯トリビア
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  今回は「茶席の花」からの出題です。「茶花 (ちゃばな) 」という言葉をお聞きになったことがあるかもしれませんが、この言葉自体比較的新しい呼称で、現代になってから使われるようになったものです。もとは「茶席の花」、「茶室の花」というように呼ばれていたようです。では同じ分野でも1級と2級の問題のレベルの違いを味わってみてください。なお出題は、『茶道文化検定』1級・2級のテキスト、ないし同問題集からです。

問1 「花所望」で必要のないものはどれですか。選択肢から選びなさい。(1級)
@小刀(こがたな)
A水次(みずつぎ)
B花台(かだい)
C香合(こうごう)

問2 早春の茶席の花として有名な、白い綿状の花をつけるヤナギの仲間は次のうちどれですか。
(2級)
@アオヤギ
Aネコヤナギ
Bクロヤナギ
Cアカヤナギ


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「茶の湯トリビア」解答と解説
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  問1 解答:C香合
  茶会では、お客様に点前をしてもらうことはありませんが、炭と花についてはその席にそれぞれの扱いが特に上手な人がいる場合などに、炉・風炉の炭をついでもらったり、花入に花を入れてもらうことがあります。このうち、亭主から客にお願いをして花を入れてもらうことを「花所望(はなしょもう)」といいます。その際、亭主は木地で作られた足つきの台である「花台」に花と花入、水を入れる水次、花材を切る小刀を載せて茶席に運び出します。

  問2 解答:Aネコヤナギ
  早春に白い綿毛の花をつけるヤナギの仲間がネコヤナギです。他のヤナギは単なる造語でした。

  ご不明な点は「茶道文化検定」の各級テキスト、および問題集をご覧ください。


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