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第16号(平成24年11月15日配信)

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『洛趣会』 伊住公一朗
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  こんにちは!
  今年は暖かかったせいか、やっと京都も紅葉が鮮やかになってまいりました。
  さて、先日、第八十回の洛趣会展が開催されました。
  この会は京都の老舗の旦那衆が「売り申さず、お賞(ほ)めくだされ」を合言葉に、趣向をこらした自社商品の展示をしています。
  毎年、文化の日を初日に二日間行われており、裏千家・表千家が交互にお茶席を設けております。
  私たちの担当した日は2400人の方が途切れることなく来場され、皆さまに旦那衆の展示とともに一碗を楽しんでいただけました。
  私もお水屋見舞を口にできたのは片付けになってから。ようやくホッこりするとともに、お越しいただいた皆さまへの感謝のひとときとなりました。
  (写真:洛趣会にて)

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無限斎碩叟好物:その1
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  明年、平成25年9月には裏千家14代無限斎碩叟(むげんさいせきそう)宗室居士の50回忌を迎えます。無限斎は明治26年(1893)、13代圓能斎の長男として生まれ、大正13年(1924)、14代家元を継承しました。寺院や神社への献茶を多く行い、裏千家茶道の点前統一などのため「淡交会」を結成し、後に同会を社団法人化し、更に財団法人今日庵を設立しました。また茶道の海外普及と文化交流のため国際茶道文化協会を発足させています。まさに裏千家の近代化に尽し、そのいしずえを築かれた方といえましょう。今号から無限斎の好物をご紹介することにより、その茶風とお人柄を偲んでみたいと思います。

紫寿茶碗(しじゅちゃわん)

  11月は文化勲章に代表されるように秋の叙勲の時期です。無限斎は昭和32年11月、国際文化交流ならびに国内茶道啓蒙の功績によって「紫綬褒章」を受章されました。この受章を記念して好まれたのが紫寿茶碗です。外側には鳳凰と四君子が色絵具で描かれ、内側の口辺内部に雲形が金銀彩で、見込みに「寿」の文字が銀彩で書かれています。
  無限斎は受章の意義を重く受け止めて、昭和34年5月から2か月間に及ぶヨーロッパ・米国出張に出かけられます。その際、全行程を着物姿で通し、彼の地での茶道普及に努められたのでした。
  16代 永楽善五郎作。高7.8 口径12.8 高台径4.8 単位は何れもcm。
  今日庵蔵。

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第5回「茶道文化検定」
(主催:財団法人今日庵 茶道資料館)
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  11月11日(日)に、全国18都市の会場と、60を超える団体受験会場において第5回「茶道文化検定」を実施しました。今回は8歳から87歳までの約6000名が受験し、受験者は勉強した成果やこれまでに身に付けた知識を発揮すべく真剣に問題に取り組みました。

会場風景

■茶道文化検定事務局からのお知らせ
☆解答速報について
「茶道文化検定」公式ホームページに解答速報を掲載しています。
    URL:http://www.chado-kentei.com/

☆合格証による優待について
第5回「茶道文化検定」合格証の提示により茶道資料館入館の優待を行います。
【有効期間】1年間(平成25年1月〜12月の会期中)
【優待内容】1級合格者・・・・・入館料無料
          2〜4級合格者・・・団体割引料金の適用
また、茶道資料館以外の美術館・博物館にも優待を依頼しており、受験された方には合否通知の際にご案内します。

☆第6回「茶道文化検定」開催日決定!!
次回の「茶道文化検定」は平成25年11月10日(日)に開催します。
詳細は、決まり次第公式ホームページや茶道関係誌にてお知らせします。

問い合わせ先
茶道文化検定事務局(主催:財団法人今日庵 茶道資料館)
TEL:075-431-8815(月−金 9:00〜17:00)
E-mail:info@chado.or.jp


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