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第4号(平成23年11月15日配信)

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第43回四国地区大会 お茶街道席その1
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  10月15・16日、徳島市において第43回四国地区大会が開催。新町・籠屋町アーケード商店街には四席の学校茶道席が設けられ、大会参加者だけでなく、商店街を行き交う人々に一碗を呈しました。


アーケード随所に掲げられた学生の手による横断幕
見慣れない言葉に「どういう意味?」と尋ねる人も

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学校茶道「阿波路」席
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  商店街の西側入り口に設けられた席では「阿波路」をテーマにおもてなし。「阿波といえば、八十八か所を周る際のお接待。商店街の入り口のお席ですので、まずは皆さまにおもてなしの心を伝えることを心掛けました」とのこと。会場にはお遍路の姿をした人形が飾られ、呈茶の他、室内では本格的な立礼点前を披露。多くの方が足を止め、一碗を介して和やかに交流しました。

<お茶街道席2〜4は次回以降に掲載いたします>

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茶道資料館学芸員出張所
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南蛮締切耳付水指  17世紀 財団法人松井文庫蔵
総高二二・四 口径一一・三 底径一一・八

  古田織部から松井康之に贈られた水指である。胴をたっぷりと張った水指で、左右には形の異なる耳が付けられ、撮みの付いた共蓋を有する。胴には作為的な窪みが付けられ、細い筋目がめぐっている。こうした作行きのものを一般に「締切り」と呼ぶ。本作はベトナム中部ホイアン近郊の窯で焼かれたと思われる。薄作で、全体的に洒落た趣は日本の茶の湯の好みを反映したものと推測される。本作が、織部が入手し、康之に贈ったことも、この水指の年代や陶磁の好みを考える上で重要となっている。
  松井康之は細川幽斎、三斎の二代に渡って仕えた武将であるが、千利休や織部とも親交が深く、豊臣秀吉や徳川家康からの信頼も厚かった人物である。
  この他、利休切腹の二週間前に送られた手紙や伝来の茶道具などを、12月4日まで、肥後松井家の名品「武家と茶」において公開しております。


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