私たちつばさ青年部は、9月13日、JR山形駅前の霞城セントラルで開催された「地球の文化祭」にて、茶道紹介のブースを設けました。
  本事業は、地球の文化祭実行委員会・山形国際ボランティアセンター・山形青年会議所が主催し、民芸品・生活様式等を紹介する展示やステージ発表、飲食屋台を通して、世界各地の多様な文化を体験してもらう催しで、当青年部は日本の伝統文化を代表して、立礼茶席と点茶体験の二つのブースを持つことになりました。
  茶席のテーマには古典文学の代表作「源氏物語」を選びました。平安時代の雅(みやび)な雰囲気を感じていただけたらと、和綴じ本に会記を載せ、花入に紫式部を、床机に源氏香の意匠の扇子を飾り、また、すすきを活けて、秋の風情を演出しました。
  前日の準備がかないませんでしたので、早朝から会員が着物姿で設営を行いましたが、無機質なホールが自分たちの手でお茶席に変わっていく様子に、気持ちの昂ぶりを感じました。
  開場後は途切れることなくお客様が訪れ、用意していたお菓子では足りず、追加を重ねて対応しました。体験コーナーも行列ができるほどの大盛況で、お子さんや年配の男性、外国人の方が次々と点茶に挑戦され、説明にも力が入りました。
  「文化祭」の名に相応しい雰囲気も手伝い、日頃お茶席に足を踏み入れる機会のない方も積極的に参加されたようです。世界各国のブースを回ってこられた方に、一碗のお茶で日本の素晴らしい文化を再発見いただけたことに、会員一人ひとりが疲れを忘れるほどの充実感を得た行事となりました。

淡交「いちょうプラザ」2003.12月号より    

大変な賑わいとなった茶席 点茶体験では子ども達にも
楽しんでもらいました