老人ホーム慰問

[千葉県支部東金茂原青年部]

  ようやく秋らしい風が吹きはじめた9月29日の午後、地元の老人ホームの皆様にお茶を楽しんでいただこうと、特別養護老人ホーム「ザイクスヒル長南」を訪問しました。
  青年部会員9名と、その社中である小学生2名を含む4名のお手伝いで、入居者の方や職員の方約50名にお茶を差し上げました。
  食堂を会場に、立礼棚を設え、野点傘を開き、歌花筒には地元両忘庵宗玄和尚の「清風秋万里」の短冊を掛け、道すがら摘んできたすすきや吾亦紅など秋の野の花を入れました。結界には当日の朝に切ってきた青竹を用い、茶杓は敬老の日に因み地元の竹工作家・高木守人氏の「長寿」を、そしてすすきの茶碗を用いるなど随所に秋の風情と清々しさを感じていただけるような工夫をこらしました。
  点前は小学4年生の伊東義弘君と、5年生の相京良明君がかわるがわるつとめ、盆略点前を披露。可愛いい小学生の点前に皆さん大変喜ばれ、道具や点前について、積極的に質問される方もあり、なごやかな席となりました。お年寄りの方にも食べやすいようにと作った浮舟(カステラのようなもの)も、多くの方におかわりしていただきました。
  最後に、お礼にと歌を歌っていただき、今回の訪問が終了しました。
  この老人ホームでは、ほとんどの方が車椅子の生活で、なかなか外に出る機会もないとのことでしたが、今回の趣向で窓外の秋を身近に感じていただけたのではないかと思っています。
  今回で2度目の訪問となりましたが、今後も地域とのふれあいを大切にし、老人ホームや幼稚園を中心に活動していきたいと思います。

淡交「いちょうプラザ」2003.1月号より    

多くの方々に楽しんでいただきました 小学生のお点前で