千 宗室家元 オーストラリアを訪問



  千 宗室家元、千 万紀子さん、伊住禮次朗氏、淡交会理事の大谷宗裕氏は、11月3日(木)から7日(月)までオーストラリア連邦ヴィクトリア州メルボルンを訪問され、ヴィクトリア国立ギャラリー(NGV)において茶道裏千家淡交会メルボルン協会20周年記念行事に臨まれました。

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  5日は、NGV内のクレメンジャーオーディトリアムにて、協会関係者と一般来場者、約200名を対象に、家元による講演会が開催されました。講演に先立ち、DVD「茶乃湯」を上映、山本宗知業躰による解説でデモンストレーションを行いました。

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デモンストレーションメルボルン協会のポーリーン・ガンデル会長

   家元は講演の冒頭、14才の時に感銘を受けた小説『渚にて』(On the Beach)を紹介、メルボルンを舞台に展開するストーリーに感動した話を端緒に日本文化の精神性について述べられ、人生にはリハーサルがないという思いこそ一期一会であると説かれました。また、オーストラリアの地の利を生かした茶の湯を楽しまれるようにと語り掛けられました。
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   同日夕刻には、NGV内レストラン「パーシモン」にて式典・晩餐会が開催されました。オーストラリア各地からの招待者と会員約100名が出席。ガンデル会長挨拶、家元への記念品贈呈、家元祝辞の後、家元からメルボルン協会に記念の品が授与されました。
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  本年10月に着任された側嶋秀展駐メルボルン日本国総領事にメルボルン協会名誉顧問の委嘱書が手渡され、側嶋総領事の祝辞と乾杯で晩餐会がスタートしました。
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  その後、ヴィクトリア州政府州首相付政務次官兼芸術大臣補佐大臣のハイディー・ヴィクトリア氏から祝辞があり、続いて初代会長の奥田務氏、前会長のカリロ・ギャントナー氏からの祝電が読み上げられました。
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ハイディー・ヴィクトリア氏

  途中、ガンデル会長より幸・ロードリーさんへメルボルン協会功労賞が授与されました。ロードリーさんは協会設立時のメンバーであり、今回の受賞は長くメルボルンでの茶道普及に貢献してこられた功績によるものです。
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突然の表彰に驚くロードリーさん

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側嶋総領事ご夫妻、ガンデル会長ご夫妻(前列左側より)

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マクリーン前駐日オーストラリア大使ご夫妻
(前列中央)
シドニー協会マクヴィティー名誉会長
(前列中央)

  最後に、ジェンセン宗裕幹事長による挨拶があり、20年という若い協会にもかかわらず、宗家をお迎えすることができたことや、これまで活動を支えて下さった全ての方々への感謝の意が表され、式典・晩餐会は締めくくられました。
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ジェンセン宗裕幹事長

  翌6日には、NGV内グレートホールにて記念茶会を開催。20年という節目を迎え、これまでの経験と研鑽を次ぎの世代へ継承していきたいという気持ちを込めて、「つなぐ」をテーマに4席が設けられました。
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  ・ 心から心へ − 希望をつなぐ(メルボルン協会担当)
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  ・ 今日から明日へ − 時代をつなぐ(メルボルン協会担当)
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  ・ 親から子へ − 世代をつなぐ(メルボルン協会担当)
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  ・ 手から手へ − 人をつなぐ(シドニー協会、ブリスベン出張所担当)
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  240名のお客様が、手作りのお菓子と心づくしの一碗を楽しみました。
  メルボルン協会は、多文化が共生する都市メルボルンで、日本を代表する伝統文化である茶道を積極的に発信し、地域に根付いた活動を展開しています。
  また、今回会場となったNGVには、来年日本ギャラリーが新設される予定です。


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