千 宗室家元夫妻 バンコク訪問
淡交会バンコク協会25周年記念行事


  千 宗室家元夫妻は7月18日〜23日、タイ王国の首都バンコクを訪問、茶道裏千家淡交会バンコク協会25周年記念行事に臨まれました。
  裏千家バンコク支部は1981年3月、家元(当時・千政之氏)を隊長に裏千家青年奉仕隊としてタイを訪問した際に発会してより4半世紀。あたかも日本タイ修好120周年にあたる今年、家元夫妻を迎え、記念茶会並びにレセプションを開催するとともに、裏千家茶道の普及行事も行われました。




【バンコク協会25周年記念茶会・レセプション】
  バンコク協会25周年記念行事は、7月20日夕刻からナイラート・パークホテルボールルームを会場に行われました。



  記念茶会には、家元夫妻、大谷裕巳・裏千家調査役はじめ、小林秀明・在タイ日本国特命全権大使夫妻、新美潤・在タイ日本国大使館次席公使、藤原聖也・同公使、柴田和夫・同参事官(広報文化センター所長)、小野雅司・泰国日本人会会長、國島健二・バンコク日本人学校校長、ノラセット・パトマナン茶道裏千家淡交会バンコク協会会長、モンター・ピントーン チュラローンコーン大学文学部東洋言語学科准教授、チュマナート・シーディサーン 同日本語専攻教授等100人を超える方々が参席。祝意を込めた家元ご染筆「金鈴含慶音」が掛かる設えで、心づくしの一碗が呈されました。

  その後、家元による記念レセプションが催され、懇親を深める和やかな宴となりました。
  席上、バンコク協会の発展に尽力された方々への功労者表彰が行われ、家元より賞状と記念品が授与されました。

 《功労者表彰》
  特別功労賞:ノラセット・パトマナン会長、ブーイ宗文副会長・幹事長
  功労賞:松下宗実副会長、二階堂宗真理事、杣谷宗幸理事
  奨励賞:佐藤宗真副幹事長、黒部宗律幹事




  この日昼、家元夫妻、大谷氏は、大使公邸での小林大使主催の昼食会に臨まれました。




【チュラローンコーン大学での講演・茶道デモンストレーション】
  19日には、タイの最高学府であるチュラローンコーン大学において、家元による講演と茶道デモンストレーションが行われました。
  午前10時より、同学内の最も由緒あるマハー・チュラローンコーン・ビル105号室にて開会。同大学日本語専攻の1〜4年生と教授方約200人が聴講しました。
  家元は、「茶の湯は日本のポータルサイト」と題する約1時間の講演で、利休七則を例に引きながら茶道の侘び・さびを話され、日本の伝統文化である茶道を分かりやすく語られました。
  さらに、デモンストレーションに続いて、自ら学生に指導される場面もありました。







なお、講演に先立ち、テラパン・ルアンロンクン チュラローンコーン大学文学部部長、パチー・ユヴァジッタ 同大学文学部副学部長、プラポッド・アツサワミルンハッガン 同大学文学部東洋言語学科主任教授、モンター准教授、チュマナート教授等関係者と面談されました。

【シリントーン王女殿下謁見】
  家元夫妻は、22日午後6時30分、サッパトム・パレス グリーンホールにてシリントーン王女殿下に謁見、一碗のお茶を呈されました。





  大谷氏、関根秀治・裏千家事務総長・淡交会副理事長、また小林大使夫妻、柴田参事官夫妻、ノラセット バンコク協会会長夫妻、ナヴァラット同協会副会長他役員が同席。
  王女殿下は、バンコク協会発会時の記念茶会にご臨席されており、家元とは4半世紀ぶりとなるご再会。家元の点じられた一碗を、家元夫人の手で王女殿下へ。終始にこやかな王女殿下は、自ら茶筅を振られ家元に差し出されるなど、予定の時間を大幅に過ぎる和やかな謁見となりました。

 【日本人会青少年サークル茶会】
  22日午前には、家元夫妻、大谷氏は、日本人会青少年サークル茶道部による茶会(通称:ミニ茶会)に出席されました。毎年恒例の茶会で、今回は「第26回しおさいミニ茶会」と題して、小・中学生23人が薄茶席・香煎席を設け、日ごろの稽古の成果を披露しました。家元夫妻は一碗を喫された後、児童・生徒たちと懇談、激励されました。