千 玄室大宗匠、米国議会史上初の茶会開催




  千 玄室大宗匠は、5月8日から14日まで米国を訪問され、ワシントンでは米国議会史上初めてとなる茶会を開催されました。






  茶会は、ホロコースト生存者という体験を持ち、大宗匠の平和活動に関心を抱いた下院のトム・ラントス外交委員長の招聘により実現したもの。
  5月11日、普段はアメリカの外交問題を話し合うレイバーン議員会館の委員会室に茶席が設えられ、トム・ラントス外交委員長夫妻ら議員・議会関係者、加藤良三駐米大使、日系企業代表者ら50人が出席。 始めにラントス委員長が大宗匠を紹介され、「戦争体験を共有し、共に平和を願ってやみません。千 玄室大宗匠は私のスピリット・ブラザーであります。」と挨拶されました。大宗匠も「日本に対する厳しい声が相次ぐアメリカの議会で茶道の平和思想とお茶を通じて日本人の良さをアメリカの人々にもっと広く理解していただきたい」とスピーチされ大きな拍手が湧き起こりました。
 最後には、ラントス委員長自らが茶筅を振られるといった場面もあり、終始和やかな雰囲気の茶会となりました。






千 玄室大宗匠、イリノイ大学より美術学名誉学位授与


  13日、千 玄室大宗匠にはイリノイ州・アーバナ市のイリノイ大学より美術学名誉学位が授与されました。この度の授与は大宗匠の50年余に亘る茶道の学術的振興における功績、茶道を通じての世界平和推進活動、イリノイ大学日本館への茶室寄贈及び学内並びに地域社会への茶道文化普及の功績に対してのものです。大宗匠には、これまで各国各大学より哲学、文学、法学、医学の名誉学位を受けられたことはありますが、美術学の分野では初めてであり、米国で茶道を大学の学問として研究する傾向を裏付けるものとなりました。





  学位授与式は、大学の卒業式とともに教職員・学生・父兄ら2万人が見守る中、行われました。

  また同大学の日本館では、館長の郡司紀美子氏が会長を務める淡交会アーバナ・シャンペン協会、およびシカゴ協会の会員らによって、大宗匠の歓迎茶会が開かれました。