千玄室大宗匠、フィリピン訪問
日比友好年の最後の公式行事を飾って



  千玄室大宗匠は11月20日(月)〜23日(木)の間、フィリピンを訪問されました。
  今年が日本とフィリピン両国の国交回復50年を記念する日比友好年にあたり、山崎隆一郎・在フィリピン共和国特命全権大使のたっての要請に応えての訪問となりました。
  11月20日(月)午後マニラ・アキノ国際空港に到着された大宗匠は、高橋妙子・在フィリピン日本国大使館政務公使、エミリエ・ティエンコ フィリピン文化芸術委員会(日本では文化庁にあたる大統領府直属の機関)事務局次長の出迎えを受けられた後、長旅の疲れもなく、山崎大使を公邸に表敬訪問されました。

大使公邸にて


  21日(火)はマニラ・ポロ・クラブにて、大宗匠は「Way of Tea、Way of Friendship」と題する講演と茶道デモンストレーションを行われました。
  この行事は日比友好年の正式行事そして日本大使館と文化芸術委員会との共催で行われたもので、山崎大使夫妻、アベス・オカンポ文化芸術委員会委員長(大臣クラス)、高橋公使、中山泰則公使夫妻をはじめ日本大使館並びに国内文化芸術委員会から招待された各界各層の関係者約200名が参席。
  大宗匠は茶道の精神、茶道を通じての日本とフィリピンとの友好の歴史に触れられるとともに、茶道紹介をされました。

 マニラ・ポロ・クラブ









淡交会マニラ協会会員方


  翌11月22日(水)、大宗匠はマラカニアン宮殿ミュージックルームにてグロリア・パカパガル・アロヨ大統領と会見されました。京都や呂栄の壺を例に茶道を通じた日本とフィリピンの交流に話題が及ぶと、アロヨ大統領も表情が和らぎ、興味深く聞き入っていました。会見には、日本側から山崎大使夫妻、高橋公使、味戸道雄・茶道裏千家淡交会郡山支部副支部長、永田宗恵・茶道裏千家淡交会マニラ協会会長が、またフィリピン側からはオカンポ委員長、セシル・ギドデアルバレス 同委員会事務局長、コンスタンシオ・ヴィンノ フィリピン外務省北東アジア課課長が同席しました。




  その後会場を隣接するセレモニアルホールに移して、大宗匠はアロヨ大統領にお茶を差し上げられました。会場にはオカンポ委員長、アルバストロ・エステリア科学技術大臣はじめ閣僚、大統領府が招待した要人約20名が同席、大統領とともに一碗のお茶を介して和やかな雰囲気の中、日比友好年に相応しい友好交流の深まりを感じる茶席となりました。




  また、大宗匠は22日夜に夕食会を催され、山崎大使夫妻、高橋公使、谷口裕子・在フィリピン日本国大使館広報文化センター所長、セシリア・マナロ 茶道裏千家淡交会マニラ協会名誉会長、永田会長はじめマニラ協会会員の労をねぎらわれ、懇親を深められました。




  大宗匠の訪比は日比友好年に最後の公式行事として、今後の日本とフィリピンの友好交流を一層深める有意義な行事となりました。