千 宗室家元、ノルウェーご訪問

─厳寒の北欧・ノルウェーで一碗─
〜言語・人種の違いを超え温かな交流に〜




  2月12日にハワイ大学での集中講義を終えられたばかりの千 宗室家元は、休む間もなく2月17日より21日まで、厳寒の北欧、ノルウェー王国を訪問。
  「一碗からピースフルネスを」の具現化を自ら実現するため精力的に茶道紹介行事を行われました。家元のノルウェー訪問は1972年以来、30年ぶりとなるもので同国駐在の河合正男日本国大使の招聘により実現したものです。
  17日にオスロに到着された家元は翌日から国営テレビ局並びに大手新聞社アフテンポステン紙の取材に応じられ、また18日・19日の両日続いて茶道行事を行われました。





国営TV局の取材を受けられる家元 アフテンポステン紙に茶道紹介の記事が
大きく掲載





  18日、日本国大使公邸に招かれた政府や王宮関係者約100名のゲストを前に家元は茶道についてわかりやすく解説。その後一人一人に呈茶がされると、邸内は寒風の外とは対照的に心が交う温かい雰囲気となりました。
  19日はオスロ工芸博物館にて一般市民を対象にした公開講演・茶道デモンストレーションが行われました。会場の博物館オーディトリアムには多くの市民が来場。入場を制限する程となり関心の深さが感じられました。
  ヨーロッパは東西問わずほぼ全域に裏千家淡交会海外協会があり、北欧においても隣国のスウェーデン、フィンランドでは発会より既に10数年が経過し、着実に発展・成長しています。このように茶道への理解が高まる気運を受け、千 宗室家元のノルウェー訪問は同国において茶道を大きくアピールする機会となり、ノルウェーに初の裏千家淡交会海外協会誕生に向けて確実な礎が築かれた行事でありました。

18日  日本国大使公邸で催された茶道講演・デモンストレーション



    お家元を囲んで

    オッド・ドールム法務大臣、
    河合正男駐ノルウェー大使夫妻、
    マルティン・ビール工芸博物館館長ら
    来賓の方々    (於 工芸博物館)

19日  オスロ工芸博物館での講演と茶道デモンストレーション