「さかい利晶の杜」がオープン




  大阪府堺市は、平成27年3月20日(金)、堺の歴史と文化を広く発信するための施設として、堺に縁の深い千利休と与謝野晶子をテーマとする「さかい利晶の杜(千利休茶の湯館・茶の湯体験施設・与謝野晶子記念館)」を開館しました。オープニングにまつわる行事に宗家からは、千 玄室大宗匠、  千 容子家元夫人、千 敬史様、千 万紀子様、伊住弘美様が出席されました。

◇「さかい利晶の杜」開設記念式典
  午前10時より、「さかい利晶の杜」開設記念式典が挙行。式典の中で、大宗匠は竹山修身堺市長から「千利休茶の湯館」名誉館長を委嘱されました。挨拶に立った大宗匠は「この茶の湯館が堺の文化の発信基地として大いに活用され、賑わいのある施設として発展してほしい」と、祝辞を述べました。






◇「千利休屋敷跡」公開式典
  さかい利晶の杜に隣接した場所にある「千利休屋敷跡」は、同館の開館に併せて敷地の整備がなされ、このたび公開の運びとなりました。
  公開式典の冒頭では大宗匠が挨拶をされ、宗家方と堺市関係者が揃ってテープカットが行われました。その後、式典参列者は大宗匠の案内で敷地内を見学しました。



◇「無一庵」並びに「南海庵」扁額除幕式と千利休献茶式
  午後1時より、「さかい利晶の杜」茶の湯体験施設の茶室群が公開されました。
  まず、大宗匠命名の四畳半茶室「無一庵」の扁額除幕が宗家方と堺市関係者によって、また、南宗寺(堺市堺区)住職の田島碩應老師命名の立礼席「南海庵」の扁額除幕が三千家の代表と堺市関係者の手で執り行われました。



  続いて、南海庵において大宗匠が千利休献茶式を厳修され、「千利休茶の湯館」の開館を利休居士に奉告されるとともに居士の遺徳を偲び一碗を献じました。
  茶の湯体験施設には、三千家の家元命名による八畳の茶室が三間続きで設けられており、開設記念茶会では淡交会堺支部が薄茶席を担当しました。第一席目は大宗匠が点前をされ、田島老師、大徳寺(京都市北区)聚光院住職の小野澤虎洞師、竹山堺市長、関係各位をはじめ多くの来館者が一服のお茶を楽しみました。



  さかい利晶の杜「千利休茶の湯館」の開館にあたっては、同館の学芸員として伊住禮次朗様が企画段階から関わられました。